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代謝疾患(糖尿病)の障害年金認定基準が改正

投稿日:2016/04/25 最終更新日:2016/11/24

代謝疾患(糖尿病)の障害年金認定基準が改正されます。平成28年6月1日からです。

代謝疾患による障害は、合併症の有無や程度、代謝コントロール状態、治療及び日常生活から総合的に判定されます。

改正後の対象者

糖尿病の障害認定は、治療を行ってもなお、血糖コントロールが困難な症状の方が対象となります。

具体的には次の3つを全てみたす方

  1. 90日以上のインスリン治療を行っている方
  2. Cペプチド値、重症低血糖、糖尿病ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧症候群のいずれかが一定の程度の方
    ※Cペプチド値は、インスリンが、膵臓からどの程度分泌されているかを把握するものです。
  3. 日常生活の制限が一定の程度の方

○なお、糖尿病の合併症(糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など)については、対象疾患ごとの基準(腎疾患や眼の障害など)によって認定されます。

代謝疾患による改正ポイント

糖尿病については、以下のものが血糖コントロールが困難なものとして、障害等級の3級と認定されることになります。

検査日より前に、90日以上継続して必要なインスリン治療を行っていること。

次のいずれかに該当すること。
(1)内因性のインスリン分泌が枯渇している状態で、空腹時または随時の血清Cペプチド値が0.3ng/mL未満を示すもの(内因性のインスリン分泌は、自分自身の膵臓から分泌されるインスリンのこと)。

(2)意識障害により自己回復ができない重症低血糖の所見が、平均して月1回以上あるもの

(3)インスリン治療中に糖尿病ケトアシドーシスまたは、高血糖高浸透圧症候群による入院が年1回以上あるもの

一般状態区分表のイまたはウに該当すること(日常生活の区分を5段階にわけたもの)

症状、検査成績と具体的な日常生活状況などによっては、さらに上位等級に認定されます。認定基準の改正にともない、診断書も変更になります。

区分 一 般 状 態
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの
例えば、軽い家事、事務など
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが日中の50%以上は起居しているもの

以下は厚生労働省の資料に少し手を加えました。より詳しい説明となります。

障害等級

障害等級 障害の状態
1級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
2級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
3級 身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの

代謝疾患による障害の程度は、合併症の有無及びその程度、代謝のコントロール状態、治療及び症状の経過、具体的な日常生活状況等を十分考慮し、総合的に認定するものとし、当該疾病の認定の時期以後少なくとも1年以上の療養を必要とするものであって、長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものを1級に、日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを2級に、また、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものを3級に該当するものと認定する。

認定要領

  1. 代謝疾患は、糖代謝、脂質代謝、蛋白代謝、尿酸代謝、その他の代謝の異常に分けられるが、認定の対象となる代謝疾患による障害は糖尿病が圧倒的に多いため、本節においては、糖尿病の基準を定める。
  2. 糖尿病による障害の程度は、合併症の有無及びその程度、代謝のコントロール状態、治療及び症状の経過、具体的な日常生活状況等を十分考慮し、総合的に認定する。
  3. 糠尿病とは、その原因のいかんを問わず、インスリンの作用不足に基づく糖質、脂質、タンパク質の代謝異常によるものであり、その中心をなすものは高血糖である。糖尿病患者の血糖コントロールの困難な状態が長年にわたると、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性壊痕等の慢性合併症が発症、進展することとなる。糖尿病の認定は、血糖のコントロール状態そのものの認定もあるが、多くは糖尿病合併症に対する認定である。
  4. 血糖のコントロールの良否については、インスリン治療時におけるHbA1c及び空腹時血糖値を参考とすることとし、HbA1cが8.0%以上及び空腹時血糖値が140mg/dl以上の場合にコントロールの不良とされます。
  5. 糖尿病による障害の程度を一般状態区分表で示すと次のとおりである。

一般状態区分表

区分 一般状態
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの 例えば、軽い家事、事務など
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの
  1. 糖尿病については、次のものを認定する。
  2. ア インスリンを使用してもなお血糖のコントロールの不良なものは、3級と認定する。
    イ 合併症の程度が、認定の対象となるもの
    なお、血糖が治療、一般生活状態の規制等によりコントロールされている場合には、認定の対象とならない。

  3. 糖尿病性網膜症を合併したものによる障害の程度は、本章「第1節 眼の障害」の認定要領により認定する。
  4. 糖尿病性腎症を合併したものによる障害の程度は、本章「第12節 腎疾患による障害」の認定要領により認定する。
  5. 糖尿病性神経障害は、激痛、著明な知覚の障害、重度の自律神経症状等があるものは、本章「第9節 神経系統の障害」の認定要領により認定する。
  6. ア 単なる痺れ、感覚異常は、認定の対象とならない。
    イ 糖尿病性神経障害が長期間持続するものは、3級に該当するものと認定する。

  7. 糖尿病性動脈閉塞症は、運動障害を生じているものは、本章「第7節 肢体の障害」の認定要領により認定する。
  8. その他の代謝疾患は、合併症の有無及びその程度、治療及び症状の経過、一般検査及び特殊検査の検査成績、認定時の具体的な日常生活状況等を十分考慮して、総合的に認定する。
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