
ペースメーカー・CRTで障害年金を受給できる場合、金額は等級と年金制度によって変わります
障害基礎年金2級は年額847,300円、1級は年額1,059,125円です。
初診日に厚生年金に加入していた場合は、障害厚生年金が上乗せされます。3級の場合は障害厚生年金のみが支給され、最低保障額は年額635,500円です。
このページでは、ペースメーカー・CRTで受け取れる障害年金の金額を、等級別・制度別に解説します。
「ペースメーカーやCRTで障害年金はいくらもらえるのか知りたい」
「3級の場合、金額はどのくらいになるのか知りたい」
「子の加算や配偶者加給年金がつくのか知りたい」
このような疑問をお持ちの方に向けて、金額に絞ってわかりやすく解説します。
このページでわかること
- ペースメーカー・CRTで受け取れる障害年金の金額
- 障害基礎年金1級・2級の金額
- 障害厚生年金1級・2級・3級の考え方
- 子の加算、配偶者加給年金の金額
- 年金生活者支援給付金の金額
- 時効と遡及請求の注意点
※このページは、ペースメーカー・CRTの障害年金の「金額」に特化した補助ページです。
認定基準や受給例については、ペースメーカー・CRTの障害年金の全体解説ページで詳しく解説しています。
また、心疾患全体の認定基準については、心疾患の障害年金認定基準ページもご確認ください。
この記事の内容は以下からすぐ確認できます。
執筆者紹介|障害年金専門社労士 但田美奈子
はじめまして。
当事務所で障害年金の申請サポートを担当しております、但田美奈子です。
経験15年以上・累計相談件数4,193件(令和8年6月末現在)・受給率97.8%。
ペースメーカー・CRTをはじめ、心疾患の障害年金申請にも対応してまいりました。
ペースメーカー・CRTで障害年金の金額はいくら?

障害年金には、主に障害基礎年金と障害厚生年金があります。
- 障害基礎年金:1級・2級
- 障害厚生年金:1級・2級・3級
初診日に国民年金に加入していた方は、障害基礎年金の対象になります。
初診日に厚生年金に加入していた方は、障害基礎年金に加えて障害厚生年金が上乗せされる場合があります。
3級は障害厚生年金だけの等級です。初診日が国民年金の場合、3級相当では障害年金は支給されません。
ペースメーカー・CRTの等級と金額の基本
ペースメーカー又はICDを装着した場合は、原則として障害厚生年金3級に該当します。
CRT(心臓再同期医療機器)又はCRT-D(除細動器機能付き心臓再同期医療機器)を装着した場合は、原則として2級に該当します。
ただし、最終的には診断書の内容、日常生活の状況、心疾患の状態などを確認して判断されます。
障害基礎年金の金額と子の加算
ペースメーカー・CRTで障害基礎年金1級又は2級に認定された場合の金額は、次のとおりです。
| 障害等級 | 金額 |
|---|---|
| 1級 | 1,059,125円/年 +子の加算 |
| 2級 | 847,300円/年 +子の加算 |
受給権を得た後、原則として翌月分から支給されます。
年金は年額を6回に分け、原則として偶数月に2か月分ずつ支給されます。
初回のみ、決定時期によって奇数月に支給されることもあります。
子の加算

障害基礎年金1級又は2級に認定され、18歳到達年度末までのお子さんがいる場合、子の加算がつくことがあります。
| 子の人数 | 金額 |
|---|---|
| 1人目・2人目 | 1人につき243,800円/年 |
| 3人目以降 | 1人につき81,300円/年 |
一般的には、高校卒業までのお子さんが対象になるイメージです。
障害厚生年金の金額と配偶者加給年金
初診日に厚生年金に加入していた場合、障害厚生年金の対象になります。
障害厚生年金1級又は2級に認定された場合は、障害基礎年金に加えて、報酬比例部分の障害厚生年金が上乗せされます。
3級の場合は、障害厚生年金のみが支給されます。
| 障害厚生年金 | 金額 |
|---|---|
| 1級 | 報酬比例額×1.25 +配偶者加給年金 |
| 2級 | 報酬比例額 +配偶者加給年金 |
| 3級 | 報酬比例額 最低保障額635,500円/年 |
障害厚生年金の金額は、過去の給与や厚生年金加入期間により変わります。
たとえば、給与が高い方や厚生年金加入期間が長い方は、障害厚生年金の金額も大きくなる傾向があります。
報酬比例部分には300月みなしがあります
障害厚生年金の報酬比例部分を計算する際、厚生年金期間が300月(25年)未満の場合は、300月加入したものとみなして計算されます。
会社に入社してから比較的早い時期に障害年金の対象となった場合でも、一定程度の障害厚生年金を受給できるようになっています。
なお、障害認定日の属する月より後の被保険者期間は、年金額の計算の基礎には含まれません。
配偶者加給年金

障害厚生年金1級又は2級に認定され、生計維持関係にある65歳未満の配偶者がいる場合、配偶者加給年金が支給されることがあります。
3級には配偶者加給年金はありません。
| 障害等級 | 金額 |
|---|---|
| 1級・2級 (3級はなし) |
243,800円/年 |
配偶者自身が20年以上の加入期間の老齢厚生年金や、障害年金を受給している場合などは、支給停止や対象外となることがあります。
年金生活者支援給付金

障害基礎年金1級又は2級を受給している場合、要件を満たすと年金生活者支援給付金が支給されます。
年金生活者支援給付金の金額は毎年変動します。
| 等級 | 金額 |
|---|---|
| 1級 | 7,025円/月 |
| 2級 | 5,620円/月 |
3級のみの場合は、障害基礎年金を受給していないため、通常は障害年金生活者支援給付金の対象にはなりません。
ペースメーカー・CRTの金額例
ペースメーカー・CRTで障害年金を受給する場合、金額は次のようになります。
- 初診日が国民年金で2級:障害基礎年金2級 847,300円/年
- 初診日が国民年金で1級:障害基礎年金1級 1,059,125円/年
- 初診日が厚生年金で2級:障害基礎年金2級+障害厚生年金
- 初診日が厚生年金で3級:障害厚生年金のみ。最低保障額635,500円/年
同じペースメーカー・CRTでも、初診日に加入していた年金制度によって、受け取れる金額が大きく変わることがあります。
時効と遡及請求
障害年金には時効があります。
申請しなければ、過去分は原則として最大5年分までしか受け取ることができません。
遡って請求できる場合は、最大5年分をまとめて受け取れる可能性があります。
これを遡及請求といいます。
ただし、遡及請求には、障害認定日時点の診断書や当時の状態を確認できる資料が必要になります。
ペースメーカー・CRTの金額で注意したいこと
ペースメーカー・CRTの障害年金の金額を確認する際は、次の点に注意が必要です。
- ペースメーカー又はICDは原則3級で、3級は障害厚生年金のみであること
- CRT又はCRT-Dは原則2級に該当すること
- 初診日が国民年金か厚生年金かで受け取れる金額が変わること
- 障害厚生年金の金額は、給与や厚生年金加入期間によって変わること
- 子の加算や配偶者加給年金は、要件を満たす場合に加算されること
- 遡及請求できる場合でも、時効により最大5年分までとなること
よくあるご質問
ペースメーカーを入れた場合、障害年金はいくらもらえますか?
ペースメーカーを装着した場合は、原則として障害厚生年金3級に該当します。3級は障害厚生年金のみで、報酬比例額により金額が変わりますが、最低保障額は年額635,500円です。
CRTやCRT-Dの場合は金額が変わりますか?
はい。CRT又はCRT-Dを装着した場合は、原則として2級に該当します。初診日が厚生年金の場合は、障害基礎年金2級に障害厚生年金が上乗せされるため、3級より金額が大きくなることがあります。
初診日が国民年金の場合、3級はもらえますか?
いいえ。3級は障害厚生年金だけの等級です。初診日が国民年金の場合、3級相当では障害年金は支給されません。
子どもがいる場合、加算はありますか?
障害基礎年金1級又は2級に認定され、18歳到達年度末までのお子さんがいる場合は、子の加算がつくことがあります。
配偶者加給年金は3級でもつきますか?
いいえ。配偶者加給年金は、障害厚生年金1級又は2級に認定された場合に対象となります。3級には配偶者加給年金はありません。
ペースメーカー・CRTで障害年金の金額を確認したい方へ
ペースメーカー・CRTの障害年金は、装着した機器、初診日に加入していた年金制度、等級、給与や加入期間、子や配偶者の有無によって金額が変わります。
特に、ペースメーカー又はICDは原則3級、CRT又はCRT-Dは原則2級とされるため、どの制度で請求するのかが重要です。
ペースメーカー・CRTで障害年金を検討されている場合は、まずは無料相談をご利用ください。
参考資料
令和8年4月分からの年金額等について
国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第11節/心疾患による障害
