障害年金は遡及請求できると最大5年分。数百万円受給できます!

障害年金は遡及請求できると最大5年分。数百万円受給できます!

障害年金の遡及請求|さかのぼり請求のために大切なこと

障害年金は、最大5年分さかのぼって請求できる可能性があります

障害認定日に請求していなかった場合でも、当時の診断書などがそろえば、障害認定日にさかのぼって請求できることがあります。

ただし、遡及請求には、初診日の証明、障害認定日頃の診断書、当時の障害状態の確認など、重要なポイントがあります。

「障害年金を遡って請求すると、いくらもらえるの?」

「遡って請求するためには、どうしたらいい?」

「障害認定日頃の診断書がない場合でも、遡及請求できるの?」

このようなお悩みをお持ちではありませんか。

執筆者紹介|障害年金専門社労士 但田美奈子

はじめまして。

当事務所で障害年金の申請サポートを担当しております、但田美奈子です。

経験15年以上・累計相談件数4,492件(令和8年6月末現在)・受給率97.8%。
うつ病をはじめ、さまざまな傷病のご相談に対応してまいりました。

障害年金は、病気やケガで日常生活や仕事が難しくなったときに支給される大切な制度です。

この記事では、障害年金の遡及請求のポイント、必要な診断書、注意点を解説します。

申請を迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。

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この記事の内容は以下からすぐ確認できます。

障害年金の遡及請求とは

障害年金の遡及請求とは

遡及請求とは、障害認定日にさかのぼって障害年金を請求する方法です。

障害年金は、原則として初診日から1年6か月を経過した日を「障害認定日」として、その時点の障害状態を確認します。

障害認定日に請求していなかった場合でも、その後に必要な書類をそろえることで、障害認定日時点にさかのぼって請求できることがあります。

たとえば、次のような場合に遡及請求を検討します。

  1. 障害年金の請求自体をしていなかった
  2. 障害年金を請求できることを知らなかった
  3. 障害認定日当時から障害の状態に該当していた可能性がある

ただし、障害認定日は原則として初診日から1年6か月を経過した日ですが、人工関節のそう入置換など、傷病によって例外があります。

遡及請求ができるか検討するポイント

遡及請求で大切なポイント

遡及請求ができるかどうかは、主に次の点を確認します。

  1. 初診日を証明できるか
  2. 障害認定日頃の診断書を取得できるか
  3. 障害認定日時点の症状が障害年金の等級に該当しているか
  4. 請求時点の診断書も取得できるか

特に重要なのは、障害認定日頃の診断書です。

障害認定日当時の状態が確認できなければ、遡及請求は難しくなります。

遡及請求に必要な診断書

遡及請求では、原則として障害認定日から3か月以内の診断書と、請求時点の診断書の2枚が必要です。

障害認定日から3か月以内の診断書で、当時の障害状態を確認します。

また、請求時点の診断書で、現在の障害状態を確認します。

遡及請求で問題になりやすいのは、障害認定日頃の診断書を取得できるかどうかです。

  • 当時の病院がすでに閉院している
  • カルテが残っていない
  • 転院が多く、当時の受診先がわからない
  • 当時必要な検査を受けておらず、診断書に必要な数値を記載できない

そのときの病状や検査結果が記録されていなければ、後から診断書を書いてもらうことは難しくなります。

「数百万円受給できると聞いた」とご相談いただくこともありますが、実際には当時の診断書や記録の有無が大きな壁になることがあります。

遡及できるのは時効により最大5年分

障害年金の遡及請求

遡及請求が認められると、障害年金の支給は障害認定日の翌月分からとなります。

ただし、実際に受け取れる遡及分は、時効により最大5年分までです。

そのため、請求できる可能性がある場合は、なるべく早く準備を進めることが大切です。

遡及請求で金額調整が必要になる場合

すでに他の給付を受けている場合、遡及請求で認められた障害年金と調整されることがあります。

同じ期間について、同じような性質の給付を二重に受け取ることはできないためです。

たとえば、次のような給付が関係することがあります。

  1. 老齢年金や遺族年金など、他の公的年金
  2. 同じ傷病で受給している傷病手当金、障害手当金、労災給付など
  3. 児童扶養手当

遡及請求でまとまった金額が支給される場合でも、すでに受けていた給付との調整や返納が必要になることがあります。

遡及請求の複雑な事例

以下のようなご相談をいただいたことがあります。

個人情報保護のため、内容は一部変更しています。

ご相談例

夫が平成16年頃から精神疾患で療養を続けてきました。

ただし、通院先はいくつかの病院に分かれており、一か所ではありません。

最初のA病院には、平成16年5月から平成20年10月頃まで通院していました。

 

しかし、初診から1年6か月頃に、一時的に通院していなかった期間があります。

現在の診断書では障害年金2級に認定されました。

 

この場合、遡及請求はできないのでしょうか。

このような場合、まず確認すべきなのは、今回の請求が「遡及請求」だったのか、「事後重症請求」だったのかです。

  1. 遡及請求として請求し、障害認定日請求が認められなかった場合は、審査請求などの不服申立てを検討します。
  2. 事後重症請求として請求した場合は、あらためて障害認定日請求を検討できる場合があります。

障害認定日請求を検討する場合は、障害認定日頃、またはその前後の診断書を書いてもらえるかどうかを、当時の医療機関に確認する必要があります。

事後重症請求については、障害年金の事後重症請求でも解説しています。

事後重症による請求

古いカルテを確認した事例

もう一つ、古いカルテを確認した事例をご紹介します。

「最近症状が悪くなったので請求をお願いしたい」とご依頼いただいたケースです。

障害認定日頃の診断書を書いていただけるか、以前受診されていた遠方の病院に確認しました。

病院の担当者さまには丁寧に対応していただき、障害認定日前と、障害認定日から3か月を少し過ぎた頃のカルテがあることがわかりました。

障害認定日前後の障害状態がカルテなどで確認できれば、遡及請求を検討できる可能性があります。

しかし、このケースでは、当時のカルテに障害年金の診断書作成に必要な検査数値が記録されていませんでした。

そのため、遡及請求ではなく、症状が後から重くなったという事後重症で請求しました。

このように、遡及請求では、当時のカルテや検査結果の内容まで確認する必要があります。

障害認定日頃の診断書が取得できない場合でも、他の資料で証明できる可能性を検討することがあります。大切なのは、すぐにあきらめず、記録を確認することです。

年金手帳と通帳

消えた年金問題と遡及請求

年金時効特例法に関するご相談をいただくことがあります。

年金時効特例法は、年金記録の管理に問題があり、消えていた年金加入期間が新たに見つかった場合などに適用される制度です。

行政の年金記録管理に問題がなく、単に障害年金の請求が遅れた場合には、時効特例法は通常適用されません。

障害年金は、請求が遅れると時効により受け取れない期間が出てしまいます。

請求できる可能性がある場合は、早めに申請を検討しましょう。

よくあるご質問

障害年金の遡及請求とは何ですか?

障害認定日に請求していなかった場合に、障害認定日時点にさかのぼって障害年金を請求する方法です。

遡及請求では何枚の診断書が必要ですか?

原則として、障害認定日から3か月以内の診断書と、請求時点の診断書の2枚が必要です。

障害年金は何年分さかのぼって受け取れますか?

遡及請求が認められた場合でも、実際に受け取れる遡及分は時効により最大5年分までです。

障害認定日頃の診断書がないと遡及請求はできませんか?

障害認定日頃の診断書がない場合、遡及請求は難しくなります。ただし、前後のカルテや検査結果などにより、証明方法を検討できる場合があります。

事後重症請求をした後に遡及請求できますか?

事後重症請求として認定された場合でも、障害認定日頃の状態を証明できる資料がある場合は、あらためて障害認定日請求を検討できることがあります。

遡及請求でまとまった金額を受け取ると、他の給付と調整されますか?

傷病手当金、労災給付、児童扶養手当、他の年金などを受けている場合、障害年金との調整や返納が必要になることがあります。

障害年金の遡及請求で迷ったらご相談ください

遡及請求ができるかどうかは、初診日、障害認定日頃の診断書、当時のカルテ、現在の診断書などを確認して判断します。

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参考資料

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