
障害年金の申請で大切なことは、診断書の内容だけではありません
主治医との信頼関係を大切にしながら、ご本人の日常生活の状況を正しく伝えることが重要です。
この記事では、実際に障害基礎年金2級に認定されたお客様からいただいたメールをもとに、障害年金申請における医師との関わり方、診断書作成依頼時の注意点をお伝えします。
「医師に診断書をお願いするとき、どう伝えればよいのか」
「社労士が医師面談をした方がよいのか」
「主治医との関係が悪くならないか心配」
このようなお悩みをお持ちの方に向けて、当事務所の考え方をご紹介します。
このページでわかること
- 障害年金申請で医師との関係が大切な理由
- 実際に障害基礎年金2級に認定されたお客様の声
- 社労士が医師面談を行う場合の注意点
- 診断書作成依頼時に準備している書類
- 申立書と診断書の整合性を取る重要性
この記事の内容は以下からすぐ確認できます。
執筆者紹介|障害年金専門社労士 但田美奈子
はじめまして。
当事務所で障害年金の申請サポートを担当しております、但田美奈子です。
経験15年以上・累計相談件数4,250件(令和8年8月末現在)・受給率97.8%。
うつ病をはじめ、さまざまな傷病のご相談に対応してまいりました。
障害年金は、病気やケガで日常生活や仕事が難しくなったときに支給される大切な制度です。
この記事では、障害年金申請で大切な診断書、医師との関わり方、申立書との整合性について解説します。
申請を迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
お客様から大変うれしいメールをいただきました
障害年金の申請をサポートさせていただいたお客様から、大変うれしいメールをいただきました。
医師面談について、とてもご理解のあるご意見をいただきました。
ご本人様の了解のもと、こちらに掲載させていただきます。
今の医師をとても信頼しているので、関係がこじれるのを避けたかった
東京都A様・女性 双極性障害
いつもお世話になっております。
鬱でPCを開けずメールに気付けなかったため、返信が遅れてしまいました。大変失礼いたしました。
改めて、この度は大変お世話になりました。
鬱で辛い中、沢山の書類が必要でとても1人では申請できませんでした。
日常生活状況の書類は、あのフォーマットを参考に主人に書いてもらったので、医師に自分の状況が正しく伝わりました。
お陰で2級の認定を受けることができました。
色んな社労士さんがいらっしゃいますが、中には医師と直接面談をしてしまう方もいると見聞きしました。
そして患者と医師との関係がこじれてしまう……。
私の医師は社労士さんにいい印象をもっていなかったのですが、今の医師をとても信頼しているので関係がこじれるのを避けたかった。
そんな理由から、医師への提出書類はフォーマットだけ参考にさせていただいた次第です。
但田さまの適度な距離感のサポートは、私にはとてもありがたかったです。
もしこれから疑問が発生したら、また相談させてください。これからも但田さまのご活躍をお祈りしております。
お医者様との障害年金の進め方
障害年金の申請では、診断書の内容が非常に重要です。
そのため、社労士が病院に同行したり、お医者様と直接面談したりする方法を取ることもあります。
しかし、現実には、依頼書をお渡ししただけで、お医者様から厳しいお言葉をいただいたこともあります。
病院に同行した社労士が、病状や診断書の内容についてお医者様に意見し、立腹されたというお話も聞きます。
逆の立場に立つと、専門外の人から指図されるのは、とても困るものです。
そのようなことがあると、「今後一切社労士とは会わない」とおっしゃるお医者様もいらっしゃいます。
結果として、ご依頼者様ご本人だけでなく、今後障害年金を請求される方にも、不利益が生じてしまう可能性があります。
そのため、当事務所では、お医者様とご本人の関係を最優先に、社労士の立場から必要なサポートを行うことを心がけています。
もちろん、医師面談や病院同行を行う社労士の先生の考え方を否定するものではありません。
大切なのは、診断書に必要な情報が適切に伝わり、ご本人とお医者様の信頼関係を損なわない形で進めることです。
診断書と申立書の整合性が大切です
障害年金の審査では、診断書だけでなく、病歴・就労状況等申立書の内容も確認されます。
診断書と申立書の内容に大きな矛盾があると、実際の生活状況が伝わりにくくなり、審査に影響する可能性があります。
そのため、当事務所では、病歴・就労状況等申立書と診断書の整合性を確認し、ご本人の生活状況が正しく伝わるよう整理しています。
お医者様と良い関係を築けることは、障害年金の申請だけでなく、今後の治療においても本当に大切なことです。
診断書作成依頼の際にお渡しする書類
当事務所では、できるだけスムーズに障害年金の請求ができるよう、3か月以内の請求を目指して準備を進めています。
ただし、受診状況等証明書や診断書はお医者様に作成していただくものですので、どうしても時間がかかる場合もあります。
お医者様に診断書を依頼する際、必要があれば「障害年金の診断書作成のお願い」を作成し、一緒にお渡しいただいています。
これは、ご依頼者様の状況をお知らせするとともに、障害年金の診断書で間違えやすい箇所や、必ずご記入いただきたい箇所を分かりやすくお伝えするためのものです。
お医者様のご負担を少しでも軽くするためでもあります。
特に精神の診断書は、学歴や職歴、日常生活状況など、記入する内容が多く、診断書作成も大変です。
当事務所が大切にしていること
- お医者様とご本人の信頼関係を守ること
- ご本人の生活状況を正しく整理すること
- 診断書と申立書の内容に矛盾が出ないよう確認すること
- 必要に応じて、診断書作成時の参考資料を準備すること
- 申請後も控えを整理し、ご本人に分かりやすくお渡しすること
申請が終わった後の控えについて
申請が終わった後は、裁定請求受付控えと、役所に提出した書類の写しを1冊のファイルにまとめ、ご依頼者様に控えとしてお送りしています。
後日の更新や問い合わせの際にも、どのような内容で請求したのか確認できるようにするためです。
障害年金の申請では、診断書だけでなく、初診日、申立書、添付資料、提出書類全体の整合性が大切になります。
よくあるご質問
障害年金の診断書は医師にどうお願いすればよいですか?
障害年金の診断書を依頼するときは、現在の日常生活の状況や困っていることを、できるだけ具体的に整理して伝えることが大切です。診断書だけでなく、病歴・就労状況等申立書との整合性も重要になります。
社労士が医師と直接面談した方がよいですか?
当事務所では、原則として社労士が医師と直接面談することは行っていません。
医師との面談は、どうしても診断書の内容について指示をする形に受け取られてしまう可能性があるためです。
そのため、当事務所では、ご本人と主治医との信頼関係を大切にしながら、日常生活の状況や困っていることを整理し、診断書作成の参考となる資料を準備する形でサポートしています。
医師との関係が悪くなることはありますか?
伝え方によっては、医師との関係に影響が出ることもあります。そのため、医師に意見を押し付けるのではなく、ご本人の生活状況や困っていることを整理して、丁寧に伝えることが大切です。
診断書と申立書の内容が違うと問題になりますか?
はい。診断書と病歴・就労状況等申立書の内容に大きな矛盾があると、審査で不利になる可能性があります。生活状況、就労状況、通院状況などを整理し、整合性を確認することが重要です。
診断書作成のお願い文は用意した方がよいですか?
必要に応じて用意した方がよい場合があります。診断書で確認していただきたい点や、日常生活の状況を整理した資料を添えることで、医師に状態を伝えやすくなります。
まとめ
障害年金の申請では、お医者様に診断書を書いていただく必要があります。
しかし、社労士が前面に出すぎることで、お医者様とご本人の関係がこじれてしまっては、本来の目的から外れてしまいます。
当事務所では、ご本人とお医者様の信頼関係を大切にしながら、社労士として必要な準備を行い、診断書と申立書の整合性を取る形でサポートしています。
以上、障害年金申請の参考にしていただければ幸いです。
診断書や医師への伝え方で迷ったらご相談ください
障害年金の申請では、診断書、申立書、初診日、日常生活の状況をどのように整理するかが大切です。医師との関係を大切にしながら、必要な準備を進めましょう。
