障害年金の保険料納付要件とは?未納がある場合の注意点を解説

障害年金の保険料納付要件とは?未納がある場合の注意点を解説

障害年金をもらうために重要な保険料納付要件

保険料納付要件を満たしていない場合、障害年金は原則として受給できません

障害年金では、初診日の前日時点で、一定の年金保険料の納付状況を満たしているか確認されます。

未納期間があっても、3分の2要件や直近1年要件を満たしていれば、受給できる可能性があります。

「保険料を払っていない期間があると、障害年金はもらえないのでしょうか?」

「どれくらい未納があると受給できないのか知りたい」

このようなお悩みをお持ちではありませんか?

保険料納付要件は、障害年金の申請で非常に重要なポイントです。

どれだけ障害の状態が重くても、保険料納付要件を満たしていないと、原則として障害年金を受給することはできません。

このページでわかること

  • 保険料納付要件とは何か
  • 3分の2要件の考え方
  • 直近1年要件の考え方
  • 学生時代の未納で注意すること
  • 20歳前傷病の場合の取扱い

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この記事の内容は以下からすぐ確認できます。

執筆者紹介|障害年金専門社労士 但田美奈子

はじめまして。

当事務所で障害年金の申請サポートを担当しております、但田美奈子です。

経験15年以上・累計相談件数4,250件(令和8年8月末現在)・受給率97.8%。
うつ病をはじめ、さまざまな傷病のご相談に対応してまいりました。

障害年金は、病気やケガで日常生活や仕事が難しくなったときに支給される大切な制度です。

この記事では、保険料納付要件の考え方や具体的な基準についてわかりやすく解説します。

申請を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。

保険料納付要件とは

保険料納付要件とは、初診日の前日時点で、どれだけ年金保険料を納めていたかを確認する要件です。

障害年金では、初診日、保険料納付要件、障害状態の3つが大切です。

その中でも保険料納付要件は、障害の状態とは別に、受給できるかどうかを左右する重要な確認事項です。

この判断は、初診日の前日時点で行われます。

つまり、病気やけがで医師の診療を受けた後に、あわてて未納分を納めても、原則として障害年金の納付要件では認められません。

結論:保険料納付要件を満たしていないと受給できません

保険料納付要件を満たしていない場合、障害年金は原則として受給できません。

この点は非常に重要です。

障害の状態が重い場合でも、初診日の前日時点で保険料納付要件を満たしていなければ、障害年金の対象にならないことがあります。

一方で、すべての期間で保険料を納めていなければならないわけではありません。

未納期間があっても、3分の2要件または直近1年要件を満たしていれば、受給できる可能性があります。

3分の2要件とは

障害年金の保険料納付要件の3分の2要件

3分の2要件とは、初診日のある月の前々月までの被保険者期間のうち、3分の2以上が納付済みまたは免除等の期間であることをいいます。

対象になる期間には、保険料を実際に納めた期間だけでなく、次のような期間も含まれます。

  • 保険料免除期間
  • 学生納付特例の承認期間
  • 納付猶予の承認期間

手続きをして免除や猶予が認められている期間は、納付要件の確認では有利に扱われます。

一方で、何も手続きをせずに放置していた期間は、未納として扱われます。

直近1年要件とは(特例)

障害年金の保険料納付要件の1年要件

直近1年要件とは、初診日の前日において、初診日のある月の前々月までの直近1年間に未納がない場合に、納付要件を満たすという特例です。

現在は特例として認められており、実務上は、この直近1年要件で確認することも多くあります。

なお、この直近1年要件は現在のところ、初診日が令和18年3月31日までにある場合の特例です。

たとえば、初診日のある月の前々月までの直近1年間について、国民年金保険料の納付、厚生年金加入、免除や猶予の承認などで未納がなければ、要件を満たす可能性があります。

ただし、初診日より後に納めたものは、原則としてこの確認には使えません。

よくある落とし穴

保険料納付要件で特に注意が必要なのは、国民年金の未納です。

次のようなケースでは、本人も気づかないうちに未納期間があることがあります。

  • 転職と転職の間に国民年金の未納期間がある
  • 学生時代に保険料を納めず、手続きもしていない
  • 会社が厚生年金に加入していなかった
  • 退職後、国民年金への切替手続きをしていなかった

特に多いのは、会社員と会社員の間にできた国民年金期間の未納です。

初診日が何十年も前の場合、それ以前の納付状況を正確に覚えていないこともあります。

そのため、申請前に年金事務所で年金記録を確認することが大切です。

日本年金機構 渋谷年金事務所の外観写真

学生時代の未納に注意

学生時代に初診日がある場合や、学生時代の未納期間が納付要件に影響する場合があります。

学生納付特例や免除制度は、手続きをして承認されていれば、納付要件の確認で考慮されます。

しかし、手続きをしていなかった期間は未納扱いになります。

特に、1991年4月から2000年3月までの学生期間については、届出をしていないと未納扱いとなる場合があります。

現在50歳以上の方は、この時期の学生期間が関係することもありますので注意が必要です。

詳しくは、学生納付特例と障害年金のページもご確認ください。

20歳前傷病の場合

20歳前に初診日がある場合、保険料納付要件は問われません。

20歳前は、原則として国民年金の被保険者期間ではないためです。

ただし、20歳前傷病による障害基礎年金には、本人の所得による支給制限があります。

保険料納付要件は問われませんが、初診日、障害状態、所得制限など別の確認が必要になります。

障害年金を受給するための3つの要件

障害年金を受給するためには、保険料納付要件だけでなく、次の3つを確認する必要があります。

  1. 初診日
  2. 保険料納付要件
  3. 障害認定基準

保険料納付要件を満たしているかどうかは、初診日がいつかによって変わります。

そのため、障害年金の申請では、まず初診日を正確に確認することが重要です。

よくあるご質問

未納期間がありますが、障害年金はもらえませんか?

未納期間があっても、必ず受給できないわけではありません。初診日の前日時点で、3分の2要件または直近1年要件を満たしていれば、障害年金を受給できる可能性があります。まずは年金記録を確認することが大切です。

学生納付特例や免除を受けていた期間は納付に含まれますか?

はい。学生納付特例、免除、納付猶予などの手続きをして承認されていた期間は、保険料納付要件の確認で考慮されます。ただし、手続きをせずに放置していた期間は未納扱いになります。

今から未納分を後払いすれば、障害年金の要件を満たせますか?

初診日より後に未納分を納めても、障害年金の保険料納付要件では原則として認められません。納付要件は、あくまで初診日の前日時点で判断されます。

直近1年に未納がなければ大丈夫ですか?

初診日の前日において、初診日のある月の前々月までの直近1年間に未納がなければ、直近1年要件を満たす可能性があります。ただし、初診日の時期や年齢により確認方法が異なるため、年金記録で確認することが大切です。

20歳前に初診日がある場合も保険料納付要件は必要ですか?

20歳前に初診日がある場合、保険料納付要件は問われません。ただし、20歳前傷病による障害基礎年金では、本人の所得による支給制限があります。

障害年金を検討中の方へ

  • 未納期間があるか分からない方
  • 保険料納付要件を満たしているか不安な方
  • 学生時代や転職時の年金記録に不安がある方

このような場合は、早めに年金記録を確認することで、障害年金を申請できるかどうかの見通しが立ちやすくなります。

東京・神奈川・埼玉・千葉を中心に、首都圏にお住まいで障害年金の新規申請を検討されている方はご相談ください。初回相談は無料です。

無料相談受付中


参考資料

制度の詳細については、以下の日本年金機構の資料も参考になります。

障害基礎年金の受給要件|日本年金機構

障害厚生年金の受給要件|日本年金機構

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