障害年金の認定基準を知りたい。
障害基礎年金と厚生年金は、認定基準が違うのか。
このような疑問に、わかりやすくお答えします。
はじめまして。障害年金の専門社労士、但田美奈子(ただみなこ)と申します。。
東京日本橋にて、13年以上にわたり、累計約3,600件の「障害年金申請のサポート」に携わってまいりました。
障害認定基準とは、障害認定日に怪我や病気等がどのような状態であれば、障害年金を受給できるかが定められたものです。
障害認定日
障害認定日に、認定基準に該当すれば障害年金を請求できます。
障害認定日とは原則、初診日から1年6か月が経過した日か、その前に症状が固定しそれ以上治療の効果が期待できない状態となった日。
以下の図のような請求の流れになります。
原則1年6か月経過した時なのですが、以下は障害認定日の例外です。
1年6か月待つ必要はなく請求できます。
- 人工透析療法を受け始めてから3か月を経過した日
- 人工骨頭又は人工関節をそう入置換した日
- 心臓ペースメーカー、植込み型除細動器(ICD)又は人工弁を装着した日
- 人工肛門や新膀胱の造設、尿路変更術を造設又は手術を施した日
- 切断又は離断をした日(障害手当金の場合は、創面が治ゆした日)
- 喉頭全摘出はその日
- 在宅酸素療法を開始した日
神経系の障害により次のア、イいずれかは初診日から6か月経過した日以後の日
ア 脳血管障害により機能障害を残しているときは、医学的観点からそれ以上の機能回復がほとんど望めないと認められるとき。
イ 現在の医学では、根本的治療方法がない疾病であり、今後の回復が期待できず日常の用を弁ずることができない状態であると認められるとき。
認定基準(障害状態要件)
怪我・病気により、それぞれ認定基準が定めてあります。
定めてあるものを、個人ごとの症状に当てはめて検討する必要があります。
ちにみに、これは基礎年金でも厚生年金でも変わりません。
ただ、厚生年金は3級があるため、より軽い状態でも認定されやすくなっています。
同じ病名でも病態は人それぞれのため、個々の判断も重要です。
認定基準の目安
認定基準は、簡単にお話しすると以下のとおりです。
- 1級:機能の障害又は長期にわたる病状により、常時の介護を必要
- 2級:機能の障害又は長期にわたる病状により、日常生活が著しい制限を受ける
- 3級:労働が著しい制限を受けるか、著しい制限を加えることを必要
常時介護 > 日常生活が著しい制限 > 労働が著しい制限 という文言で大体の感じをつかんで頂ければと思います。
例えば、うつ病だから障害年金がもらえるのではなく、実際に仕事や日常生活にどれくらい影響があるのか?という判断で審査されます。
特に精神疾患は状態が一定ではなく、いいとき悪いときの差も激しいため、診断書や申立書の内容が大事になります。
受給資格を得るため必要な要件は次の3つ。
- 初診日(初めてお医者さんに掛かった日)
- 保険料納付(年金保険料を納めているか)
- 障害認定基準(障害等級に当っているかどうかの判断)
国民年金・厚生年金保険 障害認定基準