障害年金の請求方法|5つの手続きと必要書類を解説

障害年金の請求方法|5つの手続きと必要書類を解説

障害年金をもらうための請求方法

障害年金の請求方法は、状況により異なります

障害年金には、障害認定日請求、事後重症請求、遡及請求、初めて2級、20歳前傷病など、複数の請求方法があります。

このページでは、それぞれの請求方法、必要な診断書、請求のタイミング、注意点をわかりやすく解説します。

「障害年金をもらいたいが、請求方法を知りたい」

「いつ請求すればいいの?タイミングは?」

「診断書はいつのものが必要?必要書類は?」

このような疑問に、わかりやすくお答えします。

執筆者紹介|障害年金専門社労士 但田美奈子

はじめまして。

当事務所で障害年金の申請サポートを担当しております、但田美奈子です。

経験15年以上・累計相談件数4,250件(令和8年8月末現在)・受給率97.8%。
うつ病をはじめ、さまざまな傷病のご相談に対応してまいりました。

障害年金は、病気やケガで日常生活や仕事が難しくなったときに支給される大切な制度です。

この記事では、受給のポイントや実際の事例、もらえる金額の目安を詳しく解説します。

申請を迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。

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障害年金の5つの請求方法

障害年金の請求方法は、原則的な請求方法と、状況に応じた請求方法に分かれます。

主な請求方法は次の5つです。

  1. 障害認定日請求
  2. 事後重症請求
  3. 遡及請求
  4. 初めて2級
  5. 20歳前傷病

障害認定日請求

障害認定日による請求

障害認定日請求とは、初診日から1年6か月が経過した時点の状態で、障害年金を請求する方法です。

障害認定日とは、その時点で障害年金の対象となる程度の障害状態にあるかを判断する基準日のことです。

原則として、初診日から1年6か月を経過した日が障害認定日となります。

ただし、それより前に病気やケガが治った、または症状固定した場合は、その日が障害認定日となることがあります。

  • もっとも基本的な請求方法です。
  • 障害認定日から3か月以内の診断書が必要です。
  • 認められた場合、受給権は障害認定日から発生します。

事後重症請求

事後重症による請求

事後重症請求とは、障害認定日時点では障害等級に該当しなかったものの、その後症状が悪化し、障害等級に該当する状態になったときに行う請求方法です。

たとえば、障害認定日の頃はまだ軽症だったものの、その後に症状が進行・悪化した場合に利用します。

  • 障害認定日時点の診断書がない場合や、当時受診していなかった場合にも検討できます。
  • 請求時点の診断書が必要です。
  • 受給権は請求日から発生します。
  • 請求できる期限は、65歳に達する日の前日までです。

事後重症請求では、障害認定日時点の診断書は不要です。

遡及請求

遡及請求

遡及請求とは、障害認定日から1年以上経過した後に、障害認定日時点にさかのぼって障害年金を請求する方法です。

障害認定日当時に障害年金を請求しなかった、または請求できなかった場合でも、必要な診断書をそろえることができれば、過去にさかのぼって請求できる可能性があります。

遡及請求では、原則として次の2枚の診断書が必要です。

  • 障害認定日から3か月以内の診断書
  • 請求時点の診断書
  • 受給権は障害認定日から発生します。
  • 支給は障害認定日の翌月分からとなります。
  • 実際に受け取れる遡及分は、時効により最大5年分までです。

遡及請求については、障害年金の遡及請求で詳しく解説しています。

初めて2級

初めて2級とは、前からある障害だけでは2級以上に該当しないものの、その後に新たな傷病が発生し、複数の障害をあわせて初めて2級以上に該当する場合の請求方法です。

初めて2級では、後から発生した新たな傷病を「基準傷病」といいます。

  • 前発の障害だけでは2級以上に該当していないこと
  • その後、新たな傷病が発生していること
  • 65歳に達する日の前日までに、基準傷病と前の障害をあわせて2級以上に該当すること

通常の併合とは異なり、後の基準傷病をきっかけとして請求する特別な方法です。

20歳前傷病

20歳前傷病とは、20歳前に初診日がある傷病により、一定の障害状態にある方が対象となる請求方法です。

学生時代や子どもの頃に発症した傷病などが該当します。

  • 初診日が20歳前であること
  • 20歳に達した日、または障害認定日が20歳以後の場合はその障害認定日に、障害等級2級以上に該当すること
  • 20歳到達時から3か月以内の診断書、または請求時点の診断書が必要となる場合があること

20歳前傷病は、原則として障害基礎年金の対象となるため、2級以上に該当する必要があります。

ただし、20歳前であっても、働いていて厚生年金に加入していた期間に初診日がある場合は、障害厚生年金の対象となり、3級から対象になることがあります。

傷病手当金とは違う請求の考え方

障害年金と傷病手当金の請求の考え方の違い

障害年金のご相談では、傷病手当金との違いについて質問をいただくことがあります。

たとえば、次のようなケースです。

先日までうつ病で休職していましたが、回復して復職しました。

休職していた期間は本当に病状が悪かったので、今からその期間分の障害年金を請求したいです。

健康保険の傷病手当金は、働けなかった期間の収入保障として請求する制度です。

一方、障害年金は、原則として初診日から1年6か月が経過した障害認定日の状態や、請求日時点の状態により判断されます。

一定期間だけ病状が悪かったとしても、その後回復している場合には、障害年金の対象にならないことがあります。

特に精神疾患では、請求時点の就労状況や日常生活の状態も重要な要素となります。

障害年金の請求に必要な書類

障害年金を請求する際に必要となる主な書類は、次のとおりです。

実際には、傷病や請求方法、家族構成などにより、追加書類が必要になる場合があります。

  1. 受診状況等証明書(初診日の証明)
  2. 診断書
  3. 病歴・就労状況等申立書
  4. 年金請求書
  5. 戸籍謄本、住民票、所得証明書など

特に、受診状況等証明書、診断書、病歴・就労状況等申立書は、障害年金の審査において非常に重要です。

請求方法のまとめ

日本年金機構 中央年金事務所

どの請求方法が適切かは、初診日、障害認定日の状態、現在の症状、診断書の取得状況などにより異なります。

請求方法 内容 主な必要書類 受給権発生 注意点
障害認定日請求 障害認定日時点の状態で請求 障害認定日から3か月以内の診断書 障害認定日 基本的な請求方法
遡及請求 障害認定日にさかのぼって請求 認定日時点の診断書+請求時点の診断書 障害認定日 最大5年分まで支給
事後重症請求 後から症状が重くなった場合に請求 請求時点の診断書 請求日 65歳前までに請求
初めて2級 複数の障害を合わせて初めて2級以上に該当 請求時点の診断書など 請求日 基準傷病が重要
20歳前傷病 20歳前に初診日がある傷病で請求 20歳到達時または請求時点の診断書など 原則20歳到達日など 所得制限あり

ご自身の状況に応じた請求方法を選び、必要な書類を整えて進めることが大切です。

よくあるご質問

障害年金の請求方法は何種類ありますか?

主な請求方法は、障害認定日請求、事後重症請求、遡及請求、初めて2級、20歳前傷病の5つです。

障害認定日請求と事後重症請求の違いは何ですか?

障害認定日請求は、初診日から1年6か月が経過した障害認定日時点の状態で請求する方法です。事後重症請求は、障害認定日時点では等級に該当しなかったものの、その後症状が悪化して請求する方法です。

遡及請求では診断書が何枚必要ですか?

遡及請求では、原則として障害認定日から3か月以内の診断書と、請求時点の診断書の2枚が必要です。

事後重症請求はいつまでできますか?

事後重症請求は、原則として65歳に達する日の前日までに請求する必要があります。

20歳前傷病では障害厚生年金を請求できますか?

20歳前傷病は原則として障害基礎年金の対象です。ただし、20歳前であっても厚生年金に加入して働いていた期間に初診日がある場合は、障害厚生年金の対象となることがあります。

障害年金の請求方法は自分で選べますか?

自由に選べるものではありません。初診日、障害認定日の状態、現在の症状、診断書の取得状況などにより、適切な請求方法が決まります。

障害年金の請求方法で迷ったらご相談ください

どの請求方法が適切か、どの時点の診断書が必要か、遡及請求ができるかどうかは、個別の状況により異なります。

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参考資料

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