
障害共済年金は、平成27年10月の一元化前に受給権が生じた場合などで問題となります
共済年金は平成27年10月1日に厚生年金と一元化されましたが、一元化前の障害共済年金については、元の共済組合が窓口となることがあります。
この記事では、障害共済年金の申請先、受給できる条件、金額の考え方、受給例を解説します。
「今から障害共済年金を申請するが、申請方法を知りたい」
「障害共済年金を受給した例や認定基準を知りたい」
このような疑問に、わかりやすくお答えします。
執筆者紹介|障害年金専門社労士 但田美奈子
はじめまして。
当事務所で障害年金の申請サポートを担当しております、但田美奈子です。
経験15年以上・累計相談件数4,250件(令和8年8月末現在)・受給率97.8%。
うつ病をはじめ、さまざまな傷病のご相談に対応してまいりました。
障害年金は、病気やケガで日常生活や仕事が難しくなったときに支給される大切な制度です。
この記事では、受給のポイントや実際の事例、もらえる金額の目安を詳しく解説します。
申請を迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の内容は以下からすぐ確認できます。
障害共済年金とは
障害共済年金は、平成27年9月までに受給権が生じた場合などに問題となる、共済年金制度の障害年金です。
平成27年10月1日に共済年金は厚生年金と一元化されました。
そのため、一元化後に初診日や受給権発生日がある場合は、原則として障害厚生年金の対象となります。
一方、平成27年9月までに受給権が生じた障害共済年金については、初診日に公務員や私立学校の教職員など共済組合の組合員だった方が対象となります。
共済組合によって必要書類や手続きの進め方が異なるため、実際の申請では各共済組合への確認が必要です。
障害共済年金の提出先
障害共済年金の提出先は、原則として元の各共済組合です。
共済組合ごとに必要書類や進め方が異なるため、障害厚生年金の手続きと比べて確認事項が多くなることがあります。
特に一元化前の共済年金に関する申請では、請求先の共済組合に必要書類を確認しながら進めることが大切です。
障害共済年金を受給できる条件
障害共済年金は、組合員である間に初診日がある傷病により、障害認定日に障害等級1級から3級のいずれかの状態にあるときに支給されます。
障害認定日は、原則として初診日から1年6か月を経過した日です。
ただし、傷病によっては、症状固定日などが障害認定日となる場合もあります。
事後重症の場合
障害認定日時点では1級から3級の要件に該当しない場合でも、その後症状が悪化し、65歳に達する日の前日までに認定基準に該当するときは、事後重症による請求を検討します。
初めて2級の場合
組合員期間中に新たな傷病が発生し、前の障害と新たな傷病をあわせて初めて障害等級1級または2級に該当するときは、初めて2級の請求を検討することがあります。
障害共済年金の金額

障害共済年金の金額は、障害基礎年金、厚生年金相当額、職域年金相当部分などをもとに計算されます。
一元化前の障害共済年金では、障害の等級や組合員期間、報酬額などにより金額が異なります。
厚生年金相当部分や職域年金相当部分は、障害認定日が属する月までの組合員月数などをもとに計算されます。
組合員月数が300月未満の場合は、300月とみなして計算される取扱いがあります。
障害年金の金額については、障害年金でもらえる金額でも解説しています。
共済組合の種類
共済組合は、大きく分けて国家公務員、地方公務員、私立学校の教職員の3つがあります。
共済年金は厚生年金に統合されていますが、一元化前の共済年金に関する申請では、元の共済組合が窓口となることがあります。
国家公務員関係
- 国家公務員共済組合連合会
- 日本郵政グループ関係
- JR・NTT・JTなどの旧三公社関係
地方公務員関係
- 公立学校共済組合
- 警察共済組合
- 地方職員共済組合
- 市町村職員共済組合
- 東京都職員共済組合
- 政令指定都市職員の共済組合など
私立学校の教職員
私立学校の教職員は、日本私立学校振興・共済事業団が関係します。
障害共済年金の受給例

参考までに、当事務所で障害共済年金として申請した例をご紹介します。
受給例|うつ病で障害共済年金2級を受給
男性、東京都府中市在住。
初診日当時は地方公務員で、相談時には退職されていました。
うつ病によりつらい状態が続いており、ご家族と一緒にご相談にいらっしゃいました。
結果として、障害認定日時点は障害共済年金3級、請求時点では障害共済年金2級と認定されました。
共済年金の申請は、共済組合ごとにルールや必要書類が異なるため、まず該当する共済組合に問い合わせ、書類を入手し、必要書類を確認してから進めました。
このケースでは、まず障害の程度について認定を受けるため、診断書と病歴・就労状況等申立書を提出しました。
その後、共済組合から求められた書類を提出し、実際の受給を待つ流れとなりました。
共済組合の手続きは時間がかかる場合があります。必要書類や進め方を確認しながら、丁寧に準備することが大切です。
よくあるご質問
障害共済年金は今でも申請できますか?
平成27年9月までに受給権が生じた場合など、一元化前の共済年金に関係するケースでは、障害共済年金としての手続きが必要になることがあります。
障害共済年金の提出先はどこですか?
原則として、初診日当時に加入していた元の共済組合が提出先となります。共済組合ごとに必要書類や手続きが異なるため、事前確認が必要です。
平成27年10月以降の初診日はどうなりますか?
平成27年10月1日に共済年金は厚生年金と一元化されたため、一元化後の初診日については、原則として障害厚生年金の対象となります。
障害共済年金は何級から対象になりますか?
障害共済年金は、障害等級1級から3級の状態にある場合に対象となります。1級または2級に該当する場合は、障害基礎年金も関係します。
共済組合によって必要書類は違いますか?
はい。共済組合によって必要書類や進め方が異なることがあります。そのため、申請前に該当する共済組合へ確認することが重要です。
障害共済年金の申請には時間がかかりますか?
共済組合による確認や書類のやり取りが必要となるため、時間がかかる場合があります。早めに必要書類を確認し、準備を進めることが大切です。
障害共済年金の申請で迷ったらご相談ください
共済組合の手続きは、提出先、必要書類、進め方がそれぞれ異なる場合があります。障害共済年金に該当するか、どの書類を準備すべきか迷う場合はご相談ください。
