脳出血・くも膜下出血で障害年金を受給した事例|1級・2級認定を解説

脳出血・くも膜下出血で障害年金を受給した事例|1級・2級認定を解説

脳出血・くも膜下出血の障害年金の受給例

脳出血・くも膜下出血で障害年金を受給した事例を紹介します

脳出血やくも膜下出血では、半身麻痺、失語症、意識障害、高次脳機能障害などの後遺症により、障害年金を受給できる可能性があります。

障害年金は、病名だけではなく、日常生活や仕事にどの程度の支障があるか、どの診断書で後遺症を評価するかが重要です。

このページでは、くも膜下出血、右被殻出血、右視床出血、左被殻出血などで障害年金を受給した事例を紹介します。

※このページは、脳出血・くも膜下出血の障害年金について、実際の受給例に特化して解説するサブページです。脳出血で障害年金を受給できる条件、金額、認定基準の全体像については、脳出血の障害年金の解説ページをご確認ください。

「脳出血で障害年金を受給した事例を知りたい」

「くも膜下出血や半身麻痺で障害年金を申請できるのか知りたい」

「症状固定の特例や診断書の選び方を知りたい」

このような疑問に、実際の受給例をもとにわかりやすくお答えします。

このページでわかること

  • 脳出血・くも膜下出血で障害年金を受給した事例
  • 障害厚生年金1級・2級、障害基礎年金1級の受給例
  • 半身麻痺、失語症、高次脳機能障害がある場合の考え方
  • 脳血管障害の症状固定特例
  • 肢体・言語・精神など診断書選択のポイント
  • 傷病手当金など他制度との調整

脳疾患の障害年金全体については、脳疾患カテゴリーでも解説しています。

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この記事の内容は以下からすぐ確認できます。

執筆者紹介|障害年金専門社労士 但田美奈子

はじめまして。

当事務所で障害年金の申請サポートを担当しております、但田美奈子です。

経験15年以上・累計相談件数4,193件(令和8年6月末現在)・受給率97.8%。
脳出血、くも膜下出血をはじめ、さまざまな脳疾患のご相談に対応してまいりました。

障害年金は、病気やケガで日常生活や仕事が難しくなったときに支給される大切な制度です。

この記事では、脳出血・くも膜下出血の実際の事例を詳しく解説します。

くも膜下出血で障害厚生年金1級|約260万円

認定 障害厚生年金1級 認定日請求
相談者 50代女性 東京都世田谷区
傷病 くも膜下出血
金額 約260万円

1年ほど前にご自宅で倒れているところをご主人が発見し、救急搬送されました。

くも膜下出血と診断され、開頭クリッピング手術など、さまざまな手術を受けられましたが、意識の回復はなく、現在も入院中でした。

病状は安定してきたものの、今後も同様の状態が続くと見込まれる状況でした。

障害者手帳の取得、要介護認定はすでにお済みでしたが、障害年金の請求は複雑で難しそうなため、依頼したいというご意向でした。

緊急搬送時の初診日

通常は、先に受診状況等証明書を取得して初診日を確定し、その後に診断書を取得します。

しかし、この方は初診日が救急搬送された日とはっきりしていたため、受診状況等証明書と診断書を同時進行でお願いしました。

診断書は、肢体の障害用を使用しました。

障害認定日の特例により、初診日から6か月経過後の「主治医が症状固定と認めた日」を障害認定日として請求しました。

初診日は厚生年金加入中でしたので、障害厚生年金として請求しました。

請求から決定まで42日間。障害厚生年金1級に認定されました。

脳疾患の障害認定日の特例

右被殻出血で障害基礎年金1級|約100万円

認定 障害基礎年金1級 認定日請求
相談者 女性 東京都墨田区
傷病 脳出血(右被殻出血)
金額 約100万円

ご主人からのご相談、ご依頼でした。

奥様が早朝起き上がってこないところを、娘さんが呼びかけても反応がなく、救急車で搬送されました。

中等度の右被殻出血と診断されました。

懸命な治療により意識は回復されましたが、左半身の麻痺が重く、車いすでの生活を余儀なくされていました。

肢体の障害として、障害基礎年金の認定日請求を行いました。

高次脳機能障害もありましたが、肢体の障害のみで1級に認定されると考え、肢体の診断書のみで請求しました。

見込みどおり、障害基礎年金1級に認定されました。請求から決定まで36日間でした。

右視床出血で障害厚生年金2級|約150万円

認定 障害厚生年金2級
相談者 60代男性 東京都
傷病 脳出血(右視床出血) 症状固定特例請求
金額 約150万円

救急搬送され、脳出血(右視床出血)と診断されました。

ご相談を受けたのは、その翌々月でした。

本来、障害年金は初診日から1年6か月経過後に請求するのが原則です。

しかし、この方は症状固定の特例に該当しそうでした。

準備を進め、初診日から7か月で症状固定とし、障害厚生年金を請求しました。

診断書は、肢体と言語の2枚を提出しました。

無事、障害厚生年金2級に認定されました。

老齢厚生年金から障害厚生年金への選択替えも、通常の支払いスケジュールで受給開始となりました。

年金と障害者手帳

左被殻出血・自宅療養中で障害厚生年金1級|約200万円

認定 障害厚生年金1級 認定日請求
相談者 50代男性 埼玉県川口市
傷病 左被殻出血
金額 約200万円

奥様からのご相談、ご依頼でした。

自宅で急に右上下肢が動かしにくくなり、タクシーで病院へ向かわれました。

この時点ではまだ歩けており、呂律が回らないものの、会話もできていたそうです。

しかし、頭部CTで左被殻出血と診断され、そのままICUに入院されました。

その後、血腫が大きくなり緊急手術となりました。

後遺症により、重い右上下肢の麻痺と失語症が残りました。

特に右上肢はまったく使用できません。

お仕事は退職され自宅で療養されていますが、日常生活のほとんどの場面で介助が必要な状態です。

障害認定日の特例

障害認定日の特例により、初診から7か月目を症状固定日として、肢体の診断書のみで障害厚生年金を請求し、1級と認定されました。

脳の障害は、1年6か月を待たなくても、症状が固定したものとして特例を使える場合があります。

無年金にならないように

左半身麻痺で障害厚生年金2級|約130万円

認定 障害厚生年金2級 認定日特例請求
相談者 男性 埼玉県川口市
傷病 脳出血
金額 約130万円

息子さんからのご依頼でした。

発症されたのは1年ほど前で、左半身に麻痺が残っており、現在はご自宅で療養中でした。

初診日は厚生年金加入中でした。

相談時、知り合いの方が以前、同じような傷病で障害年金を請求したものの認定されなかったと聞き、不安を感じておられました。

状況をお聞きしたところ、十分該当すると考え、サポートを開始しました。

発症から1年3か月時点で症状固定と診断され、障害厚生年金を請求しました。

請求から97日で、障害厚生年金2級に認定されました。

左半身麻痺で障害共済年金2級|約150万円

認定 障害共済年金2級 認定日請求
相談者 女性 埼玉県川口市
傷病 脳出血(半身麻痺)
金額 約150万円

地方公務員の若い女性です。

ご主人とご相談にいらっしゃいました。

障害状態は、脳出血による左半身麻痺です。

共済年金の在職中の扱い

当時は在職中であったため、共済年金の一部は支給停止となる扱いでした。

ただし、2級以上に認定されれば、基礎年金部分は受給できる可能性がありました。

1年6か月より前の症状固定日を障害認定日として請求したいところでしたが、事情により原則の障害認定日で請求しました。

共済組合から、2級に認定された旨の通知が届きました。

障害認定日で2級に認められたことを、ご本人に連絡しました。

年金の相談

脳出血(左半身麻痺・リハビリ中)で障害厚生年金2級|約135万円

認定 障害厚生年金2級 認定日特例請求
相談者 男性 神奈川県横浜市
傷病 脳出血(左半身麻痺)
金額 約135万円

息子さんからのご相談、ご依頼でした。

脳出血で左半身が麻痺しており、リハビリ中とのことでした。

発症されたのは4か月ほど前でしたので、障害認定日の特例である「初診日から6か月経過後の症状固定日」に至っていない時期でしたが、事前にご依頼をいただきました。

医師の症状固定の診断を待って請求できるよう準備を進め、初診日から8か月後の症状固定として障害認定日請求を行いました。

請求したのは、発症から1年3か月の時点です。

請求から73日で、無事に障害厚生年金2級に認定されました。

ただし、障害認定日が「症状固定日」ではなく、「診断書の現症日」とされました。

年金事務所経由で審査部に理由を確認したところ、症状固定日とされた日では認定日と認められず、診断書の現症日であれば認めるとのことでした。

傷病手当金の受給期間との関係

今回は、その2か月分を障害年金として受給したとしても、傷病手当金の受給期間と重なるため、健康保険組合に返還が必要でした。

依頼者様に不利益はないため、不服申立ては行いませんでした。

このように、障害年金、傷病手当金、健康保険の給付など、複数の制度が関係することがあります。

脳出血・くも膜下出血の受給例からわかること

脳出血やくも膜下出血の受給例を見ると、次の点が重要であることがわかります。

  • 初診日がいつか
  • 初診日に加入していた年金制度が国民年金か厚生年金か
  • 肢体、言語、精神など、どの診断書で請求するか
  • 半身麻痺や失語症の程度
  • 高次脳機能障害の有無
  • 症状固定の特例を使えるか
  • 傷病手当金など他制度との調整が必要か

脳疾患の障害年金では、複数の後遺症がある場合、どの障害を中心に請求するかが重要です。

肢体の診断書だけで足りるのか、言語や精神の診断書も必要かは、個別の状態により判断が分かれます。

よくあるご質問

Q. 脳出血で障害年金を受給した事例はありますか?

あります。右被殻出血、右視床出血、左被殻出血、左半身麻痺などで、障害基礎年金1級、障害厚生年金1級・2級に認定された事例があります。

Q. くも膜下出血でも障害年金の対象になりますか?

くも膜下出血でも、意識障害、麻痺、日常生活への著しい支障などがある場合は、障害年金の対象となる可能性があります。実際に障害厚生年金1級に認定された事例があります。

Q. 脳出血は1年6か月待たないと請求できませんか?

原則は初診日から1年6か月経過した日が障害認定日です。ただし、脳血管障害では、初診日から6か月経過後に医学的に症状固定と認められる場合、特例により請求できることがあります。

Q. 高次脳機能障害がある場合、診断書はどうなりますか?

高次脳機能障害がある場合は、精神の障害用診断書を検討することがあります。ただし、肢体障害だけで十分に等級に該当すると考えられる場合は、肢体の診断書のみで請求することもあります。

Q. 傷病手当金を受けている場合でも障害年金を請求できますか?

請求自体は可能です。ただし、障害年金と傷病手当金の受給期間が重なる場合、傷病手当金の返還が必要になることがあります。

脳出血・くも膜下出血で障害年金を検討中の方へ

脳出血やくも膜下出血の障害年金は、後遺症の内容、初診日、症状固定日、診断書の種類、日常生活への支障によって判断が分かれます。

半身麻痺、失語症、高次脳機能障害などがある場合は、どの診断書で請求するかが重要です。

脳出血・くも膜下出血で障害年金を検討されている方は、まずは無料相談をご利用ください。

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