
網膜色素変性症で障害年金を受給した事例を紹介します
網膜色素変性症でも、視力や視野の状態が認定基準に該当し、初診日・保険料納付要件を満たせば、障害年金を受給できる可能性があります。
このページでは、網膜色素変性症で障害厚生年金2級を受給した事例、遡及請求が認められた事例、初診日の整理が重要になった事例をご紹介します。
実際の事例を見ることで、どのような点が審査で重要になるのかを確認できます。
「網膜色素変性症で障害年金を受給した事例が知りたい」
「遡及請求でどのくらい受給できるのか知りたい」
「初診日が古い場合や、幼少期の症状がある場合の事例を知りたい」
このようなお悩みをお持ちの方に向けて、実際の受給例をもとに解説します。
このページでわかること
- 網膜色素変性症で障害年金を受給した事例
- 障害厚生年金2級に認定された事例
- 5年遡及・3年遡及が認められた事例
- 受診状況等証明書や診断書の取得が重要になった事例
- 幼少時の症状と初診日の整理が問題になった事例
- 網膜色素変性症で申請するときに大切なこと
網膜色素変性症でも、適切に準備すれば障害年金を受給できる可能性があります。
実際に、年間60万円以上を受給している方も多くいらっしゃいます。
網膜色素変性症の受給要件、金額、認定基準の全体像は、網膜色素変性症で障害年金はもらえる?で詳しく解説しています。
この記事の内容は以下からすぐ確認できます。
執筆者紹介|障害年金専門社労士 但田美奈子
はじめまして。
当事務所で障害年金の申請サポートを担当しております、但田美奈子です。
経験15年以上・累計相談件数4,193件(令和8年6月末現在)・受給率97.8%。
網膜色素変性症をはじめ、眼の障害年金のご相談にも対応してまいりました。
さまざまなケースがありますので、実際に受給できた事例をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
網膜色素変性症で障害厚生年金2級(遡及請求5年)
| 認定 | 障害厚生年金2級 遡及請求5年 |
| 相談者 | 50代 男性 埼玉県鶴ヶ島市 |
| 傷病 | 網膜色素変性症 |
| 金額 | 約200万円 遡及約1,100万円 |
網膜色素変性症の初診は17年ほど前でした。
次のような症状がありました。
- 2年ほど前から車の運転時、トンネルや夜間など暗い場所で見えづらくなっていた。
- 道でつまずいたり、人にぶつかったりすることが多くなっていた。
受診したところ、網膜色素変性症と診断され、経過観察を続けることになりました。
通院している病院の勧めで、最近、身体障害者手帳2級を取得されました。
そのうえで、障害年金の請求ができるのかというご相談でした。
初診の病院にカルテがない事例
初診の病院にはカルテがありませんでした。
ただし、2つ目の病院が現在の病院であったため、受診状況等証明書、障害認定日の診断書、現在の診断書を比較的スムーズに依頼できました。
障害厚生年金の請求から決定までの期間は58日間でした。
結果として、無事に障害厚生年金2級(5年遡及請求)に認定されました。
お客様からいただいたお声
お客様から、次のようなメールをいただきました。
そもそも障害年金自体もご説明いただくまでは、障害年金を受給できる条件があるとは思っていなかったので、想定外続きです。
人生の中で、最も予想外の結果だったかもしれません。
視野障害自体はこれからますます厳しい状況になっていくのでしょうが、おかげさまでいろいろな備えをしていくことができるような気がします。
ありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。障害年金をぜひ有効に使ってください。
網膜色素変性症で障害厚生年金2級(遡及請求3年)
| 認定 | 障害厚生年金2級 遡及請求3年 |
| 相談者 | 20代 男性 神奈川県横浜市戸塚区 |
| 傷病 | 網膜色素変性症 |
| 金額 | 約120万円 遡及330万円 |
こちらは、遡及請求3年の事例です。
3年前にご自身で、網膜色素変性症の初診の証明と障害認定日の診断書を取得されていました。
しかし、諸事情により、その時点では申請されませんでした。
今年になってご依頼をいただき、請求を行いました。
3年前の障害認定日の診断書を訂正していただく必要があり、そこにはかなり苦労しました。
初回振込額をご案内したところ、次のようなメールをいただきました。
網膜色素変性症の認定日から支給されるとは思わず驚きました!本当にありがとうございました!
無事に網膜色素変性症で遡及が認められ、本当によかったです。

コンタクト購入時に判明し障害厚生年金2級
| 認定 | 障害厚生年金2級 事後重症請求 |
| 相談者 | 40代 女性 東京都目黒区 |
| 傷病 | 網膜色素変性症 |
| 金額 | 約130万円 |
10年ほど前、コンタクトレンズ購入のため、処方箋を書いてもらっていた眼科で眼底検査を受けました。
その際、網膜周辺の色素沈着を指摘されました。
より詳しい検査が必要とのことで、大学病院への紹介状を受け取り、受診しました。
その後、網膜色素変性症の確定診断を受けました。
自覚症状は次のようなものでした。
- 時々ゴミ箱を蹴飛ばす。
- 暗い場所で人や物にぶつかる。
ただ、ご本人はあまり気にされていませんでした。
車の運転もしていました。
子どもの頃、夜盲の自覚はありませんでしたが、暗闇に目が慣れるという感覚が理解できなかったそうです。
網膜色素変性症に有効な治療法はなく、ビタミンA剤、E剤の処方と経過観察を続けていました。
新薬の治験にも参加しましたが、あまり効果はなく、徐々に視野障害は悪化し、お仕事にも影響が出るようになりました。
初診日はお仕事をされていて、厚生年金加入中であったため、障害厚生年金を申請しました。
幼少時の夜盲に関する照会があった事例
受診状況等証明書に「幼少時から夜盲あり」という記載があったため、請求後に審査側から初診日に関する照会がありました。
網膜色素変性症が子どもの頃からあったと判断されると、障害基礎年金での請求となり、受け取れる金額が大きく変わる可能性があります。
その対応もあったため、請求から決定まで160日かかりました。
結果として、無事に障害厚生年金2級を受給されました。
因果関係の有無や初診日の考え方について、丁寧に審査側へ伝えていくことは非常に重要です。
結果的に厚生年金で認められて、安心した事例です。
網膜色素変性症の受給例からわかること
網膜色素変性症の受給例を見ると、次の点が重要であることがわかります。
- 視力・視野の検査数値が認定基準に該当しているか
- 初診日がいつか
- 初診日に厚生年金に加入していたか
- 受診状況等証明書や診断書を取得できるか
- 障害認定日当時の状態を証明できるか
- 幼少期の症状がある場合、初診日の整理が必要になること
- 遡及請求できる場合でも、時効は原則5年であること
網膜色素変性症は進行性の疾患であり、いつの時点で認定基準に該当していたかが大切です。
また、初診日や受診状況等証明書の整理によって、障害基礎年金になるか障害厚生年金になるかが変わることもあります。
よくあるご質問
Q. 網膜色素変性症で障害年金を受給した事例はありますか?
あります。網膜色素変性症で障害厚生年金2級に認定された事例や、5年遡及請求・3年遡及請求が認められた事例があります。
Q. 網膜色素変性症で遡及請求はできますか?
障害認定日時点の診断書などが準備でき、当時の視力・視野の状態が認定基準に該当していれば、遡及請求を検討できることがあります。ただし、年金の時効は原則5年です。
Q. 初診の病院にカルテがない場合でも申請できますか?
申請できる可能性はあります。次の医療機関の資料、受診状況等証明書、診断書、その他の資料をもとに初診日を整理できる場合があります。
Q. 幼少時から夜盲がある場合、障害厚生年金は難しいですか?
個別事情によります。幼少時から症状があったと判断されると、20歳前傷病や障害基礎年金として扱われる可能性があります。一方で、初診日が厚生年金加入中と整理できる場合もあるため、医療記録や経過の確認が重要です。
Q. 働いていても網膜色素変性症で障害年金を受給できますか?
働いていることだけで直ちに受給できないわけではありません。特に眼の障害では、視力や視野の検査数値が重要な判断材料になります。
網膜色素変性症で障害年金を検討中の方へ
網膜色素変性症の障害年金は、視力・視野の検査数値、初診日、障害認定日の状態、診断書の内容によって判断が分かれます。
特に、遡及請求や初診日が古い場合、幼少期の症状がある場合は、個別の整理が重要になります。
網膜色素変性症で障害年金を検討されている方は、まずは無料相談をご利用ください。
参考資料
眼の障害による障害の程度は、次により認定する。
引用元:日本年金機構 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第1節 眼の障害
