
障害年金についてご相談を受ける際に「同じ病気でも、人によって受け取れる金額が違うのはなぜですか?」という質問をいただくことがよくあります。
まず前提として障害年金は「障害基礎年金」と「障害厚生年金」とがございます。
障害基礎年金は原則として同じ金額ですが、子の加算が付く場合は総額が変わります。
ただし、障害厚生年金は同じ額が支給されるわけではありません。
例えば、同じ2級でも国民年金のみの方は年額約80万円前後、厚生年金に長く加入していた方では、年額200万円を超えるケースもあります
ここでは、その主な理由をわかりやすく解説します。
▶ 先に「いくら違うか」を知りたい方へ
会社員と自営業で、障害年金がどれくらい変わるのかをモデルケースで比較しています。
会社員と自営業の障害年金の金額差(モデルケース比較)はこちら
はじめまして。障害年金の専門社労士、但田美奈子(ただみなこ)と申します。
経験15年以上。累計相談件数4,013件(令和7年12月末現在)。受給率97.8%です。
「うつ病など障害年金の無料相談から申請サポート」に携わってまいりました。
この記事では、人により障害年金の金額が変わる理由を詳しく説明します。
なぜ人によって障害年金の金額が違うのか|6つの理由

制度上、いくつかの条件や状況によって金額が変わる仕組みになっています。
1. 加入していた年金制度の違い
最も大きな違いはどの年金制度に加入していたかです。
・自営業や専業主婦(国民年金のみ) → 障害基礎年金のみ(定額)
・会社員や公務員(厚生年金加入) → 障害基礎年金+障害厚生年金(収入に応じて増減)
国民年金は定額ですが、厚生年金は給与・賞与を反映するため、人によって受け取る額が大きく変わります。
※以下全て令和7年度(2025年)の年金額となります。
| 障害基礎年金 | 金額 |
| 1級 | 1,039,625円/年
(昭和31年4月1日以前生まれた方 1,036,625円) |
| 2級 | 831,700円/年
(昭和31年4月1日以前生まれた方 829,300円) |
2. 収入(標準報酬月額)の違い
厚生年金の額は、給与とボーナスを平均化した標準報酬月額をもとに計算されます。
年収300万円の方と600万円の方では、障害厚生年金の報酬比例部分が大きく異なります(大きな差が生じます)。
また計算に使うのは「現在の給与」ではなく生涯を通じた平均値です。
若い頃の低い給与と、年齢が上がってからの高い給与が平均化されるため、昇給や働き方の変化が最終金額に影響します。
3. 加入期間の違い
同じ年収でも、厚生年金に加入していた月数が長いほど年金額は増えます。
たとえば年収が同じでも、厚生年金に30年加入していた方と10年の方では、報酬比例部分の厚みが変わり、結果として支給額に差が生まれます。
4. 障害等級の違い
障害年金は障害の程度に応じて1級・2級・3級に区分され、金額も変わります。
・1級:2級の1.25倍
・2級:基礎年金(定額)+厚生年金の報酬比例(厚生年金加入者)
・3級:厚生年金の報酬比例のみ(基礎年金はなし、最低保障あり)
同じ病名でも、日常生活や就労への影響度(=日常生活能力)が異なれば等級も変わり、結果的に受給額も異なります(ただし、例えば手足の欠損など、障害の程度が明確な場合同じ等級となります)。
5. 家族構成による加算
一定の条件を満たす配偶者や18歳到達年度末までの子がいる場合、加給年金・子の加算が付きます。
加給年金(障害厚生年金の制度)配偶者がいる場合支給
| 障害等級 | 金額 |
| 1級・2級 (3級はなし) |
239,300円/年 |
子の加算(障害基礎年金の制度)「18歳になった後最初の3月31日までの子」がいる場合支給
| 子の加算額 | 2人目まで(1人につき) 239,300円3人目から 79,800円 ・18歳になった後の最初の3月31日までの子 ・20歳未満で障害等級1級・2級の障害の状態にある子がいる場合 |
6. 「同じ病気」でも金額が違う理由の総まとめ

以上の要素が重なり合って金額が決まります。
制度の仕組みが分かったら、次は具体的にどれくらい差が出るかを確認してみてください。
障害年金の金額差をモデルケースで比較(会社員・自営業)
病名が同じでも、病気の態様・加入制度・収入水準・加入期間・等級・家族構成が異なれば、受け取れる金額は変わります。
たとえば自営業で扶養なしの方と、厚生年金加入・年収500万円・子ども2人の方では、月額で大きな差が出るのが通常です。
よくある質問(障害年金の金額が違う理由)
Q. 同じ病気でも、障害年金の金額が違うのはなぜですか?
A. 障害年金の金額は、初診日時点の加入制度(国民年金か厚生年金か)、厚生年金の加入期間、過去の標準報酬月額、障害等級(1級・2級・3級)、配偶者や子どもがいる場合の加算など、複数の要素で決まるためです。
Q. 障害基礎年金と障害厚生年金では何が違いますか?
A. 障害基礎年金は原則として定額(等級ごとに一定)ですが、子の加算が付くと総額が変わります。
一方、障害厚生年金は報酬(標準報酬月額など)と加入期間により計算されるため、同じ等級でも人によって金額が大きく変わります。
Q. 障害等級1級と2級では、年金額はどのくらい違いますか?
A. 障害等級1級の障害年金額は、原則として障害等級2級の1.25倍となります。1級に認定されると年金額が増えるため、金額差も大きくなります。
Q. 配偶者や子どもがいると、障害年金は増えますか?
A. 一定の条件を満たす場合、配偶者がいると障害厚生年金に加給年金が加算されることがあります。
また、子どもがいる場合は障害基礎年金に子の加算が付きます(国民年金・厚生年金いずれでも対象です)。
まとめ
障害年金の金額は「病気の態様による等級」「加入制度」「収入(標準報酬)」「加入期間」「家族構成」など複数の条件で決まり違いが出ます。
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引用元: 日本年金機構:令和7年4月分(6月13日(金曜)支払分)からの年金額。法律の規定により、令和6年度から原則1.9%の引き上げとなります。
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