網膜色素変性症で障害年金を申請するポイント|認定基準・診断書の注意点

網膜色素変性症で障害年金を申請するポイント|認定基準・診断書の注意点

網膜色素変性症で障害年金を申請するために大切なこと

網膜色素変性症で障害年金を申請するときは、視力・視野の検査数値と初診日の整理が重要です

網膜色素変性症は、視力又は視野の検査数値が認定基準に該当すれば、障害年金を受給できる可能性があります。

ただし、病名だけで受給可否が決まるわけではありません。初診日、保険料納付要件、診断書の記載内容、視力・視野の検査結果を整理して申請することが大切です。

このページでは、網膜色素変性症で障害年金を申請するためのポイントと認定基準を解説します。

「網膜色素変性症で障害年金の審査基準を知りたい」

「視力や視野のどの数値が重要なのか知りたい」

「先天性や遺伝性でも障害年金を請求できるのか知りたい」

このようなお悩みをお持ちの方に向けて、専門家の視点からわかりやすく解説します。

このページでわかること

  • 網膜色素変性症で障害年金を申請するときのポイント
  • 障害年金を受給するための3つの要件
  • 初診日と保険料納付要件の考え方
  • 視力・視野の認定基準
  • 診断書で注意したいこと
  • 先天性・進行性の場合の注意点

網膜色素変性症でも、適切に準備すれば障害年金を受給できる可能性があります。

なお、網膜色素変性症の受給例や金額の全体像については、網膜色素変性症で障害年金はもらえる?で詳しく解説しています。

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執筆者紹介|障害年金専門社労士 但田美奈子

はじめまして。

当事務所で障害年金の申請サポートを担当しております、但田美奈子です。

経験15年以上・累計相談件数4,193件(令和8年6月末現在)・受給率97.8%。
網膜色素変性症をはじめ、眼の障害年金のご相談にも対応してまいりました。

この記事では、網膜色素変性症で障害年金を申請するためのポイントと、視力・視野の認定基準を詳しく解説します。

申請を迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。

網膜色素変性症の申請ポイント

網膜色素変性症で障害年金を申請するために大切なこと

網膜色素変性症は、「視力」又は「視野」のどちらかの検査数値が認定基準に該当すれば、障害年金を受給できる可能性があります。

視力は、裸眼視力ではなく、原則として矯正視力で判断されます。矯正不能の場合は、その旨が診断書に記載されていることが重要です。

網膜色素変性症が先天性の場合でも、症状が大人になってから出現し、初診日が厚生年金加入中であれば、障害厚生年金を請求できる可能性があります。

眼の障害年金の診断書は、他の診断書と比べると記載量が少ない形式です。

しかし、記入漏れや日付の誤り、視力・視野欄の記載不足があると、審査に影響することがあります。

診断書を受け取った後は、検査数値、初診日、障害認定日、視力・視野欄の記載を必ず確認することが大切です。

障害年金を受給できる条件

網膜色素変性症の障害年金の受給資格

網膜色素変性症で障害年金を申請するためには、次の3つの要件が重要です。

  1. 初診日:いつ初めて医療機関を受診したか
  2. 保険料納付要件:保険料を納めていたか
  3. 認定基準:視力又は視野の基準に該当しているか

初診日と保険料納付要件を満たしたうえで、障害認定日に「網膜色素変性症による眼の障害の認定基準」に該当すれば、障害年金を受給できる可能性があります。

初診日の確認

網膜色素変性症は進行性の疾患であり、症状が徐々に進むことがあります。

そのため、「いつが初診日になるのか」が問題になることがあります。

最初に眼科を受診した日、視力低下や夜盲、視野狭窄などの症状で受診した日、網膜色素変性症と診断された日など、医療記録をもとに整理することが大切です。

保険料納付要件

障害年金を請求するためには、初診日の前日時点で保険料納付要件を満たしている必要があります。

未納期間がある場合でも、学生期間、第3号被保険者期間、免除期間などを確認することで要件を満たす場合があります。

網膜色素変性症の認定基準

網膜色素変性症の障害年金の認定基準

網膜色素変性症で障害年金を申請するうえで大切なのは、眼の障害年金認定基準に該当するかどうかを確認することです。

網膜色素変性症では、視力や視野に障害が出ることがあります。

特に視野障害から症状が出る場合が多く、障害年金でも視野の検査数値が重要になるケースがあります。

網膜色素変性症は、視野が狭くなる、暗い場所で見えにくい、視力が低下するなどの症状があり、日常生活や仕事に大きな影響が出ることがあります。

視力と視野の両方に障害がある場合は、併合により上位等級に認定される可能性があります。

視力障害の認定基準の目安

障害の程度 障害の状態
1級

良い方の眼の視力が0.03以下のもの

又は、良い方の眼の視力が0.04かつ他方の眼の視力が手動弁以下のもの

2級

良い方の眼の視力が0.07以下のもの

又は、一眼の視力が0.08、他眼の視力が手動弁以下のもの

3級 両眼の視力がそれぞれ0.1以下に減じたもの

※視力は、原則として矯正視力で判断されます。矯正不能の場合は、その旨の記載が必要です。

視野障害の認定基準の目安

視野は、ゴールドマン型視野計又は自動視野計を用いて測定します。

認定は、ゴールドマン型視野計又は自動視野計のどちらか一方の測定結果で行われます。両者の測定結果を混在させて認定することはできません。

ゴールドマン型視野計を用いる場合は、主に次のような項目によって測定・確認されます。

  1. 周辺視野角度の和
  2. 両眼中心視野角度
  3. 求心性視野狭窄又は輪状暗点がある場合のⅠ/2視標での視野
  4. 両眼による視野が2分の1以上欠損しているか

傷病名と視野障害の整合性の確認が必要な場合や、Ⅰ/4の視標で測定不能の場合は、Ⅴ/4の視標による視野を確認したうえで総合的に認定されます。

眼の障害年金の認定基準は改正されています。詳しくは、眼の認定基準の改正も参考にしてください。

診断書が取れない場合でも、すぐにあきらめないでください

網膜色素変性症は根本的な治療法がないため、診断を受けた後、長期間医療機関を受診しておらず、障害認定日当時の診断書が取得できないケースもあります。その場合でも、現在の資料や過去の医療記録から申請の可能性を確認できることがあります。

よくあるご質問

Q. 網膜色素変性症で障害年金を申請するとき、何が一番重要ですか?

初診日、保険料納付要件、視力又は視野の認定基準に該当するかが重要です。特に、診断書に視力・視野の検査結果が正しく記載されているかを確認する必要があります。

Q. 網膜色素変性症は視野障害だけでも障害年金の対象になりますか?

対象になる可能性があります。網膜色素変性症では視野障害が重要な判断材料になることがあります。ゴールドマン型視野計又は自動視野計による検査結果が認定基準に該当するか確認します。

Q. 先天性の網膜色素変性症でも障害厚生年金を請求できますか?

先天性であっても、症状が大人になってから出現し、初診日が厚生年金加入中であれば、障害厚生年金を請求できる可能性があります。初診日の整理が重要です。

Q. 診断書に記入漏れがあるとどうなりますか?

視力や視野の検査結果、日付、初診日などに記入漏れや誤りがあると、審査に影響することがあります。診断書を受け取った後は、提出前に内容を確認することが大切です。

Q. 長期間受診していない場合でも申請できますか?

申請できる可能性はあります。ただし、初診日や障害認定日当時の状態をどのように確認するかが問題になります。過去の医療記録や現在の診断書などから申請の可能性を検討します。

網膜色素変性症で障害年金を検討中の方へ

網膜色素変性症の障害年金申請は、初診日、視力・視野の検査結果、診断書の記載内容など、確認すべき点が多くあります。

ご自身で判断が難しい場合は、まずは無料相談をご利用ください。

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参考資料

令和4年1月1日から「眼の障害」の障害認定基準が一部改正されます

国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第1節/眼の障害

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