重症筋無力症で障害年金は難しい?もらえる金額や受給例・認定基準

重症筋無力症で障害年金は難しい?もらえる金額や受給例・認定基準

重症筋無力症 障害年金

重症筋無力症で障害年金を申請したいが、もらえる金額はいくら?

重症筋無力症による障害年金の受給例や、認定基準について知りたい。

このような疑問に、わかりやすくお答えします。

はじめまして。障害年金の専門社労士、但田美奈子(ただみなこ)と申します。

経験15年以上。累計相談件数4,079件(令和8年3月末現在)。受給率97.8%です。

「重症筋無力症など障害年金の無料相談から申請サポート」に携わってまいりました。

この記事では、受給のポイントや実際の事例、もらえる金額の目安を詳しく解説します。

申請を迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。

ご挨拶(声が出ます。約40秒)

重症筋無力症で障害年金の申請を忘れていませんか?

どうすれば重症筋無力症で障害年金を受給できるのでしょうか?

以下の順でお話します。

  1. 受給事例
  2. もらえる金額
  3. 障害年金を受給できる条件
  4. 認定基準

重症筋無力症で障害年金の金額はいくら?(制度別)

重症筋無力症 障害年金  金額はいくらもらえる?

重症筋無力症で障害年金が無事受給できたあと、金額はいくらもらえるのでしょうか?

そこで、重症筋無力症で受給できる等級ごとの金額や、加算される手当を解説していきます。

障害年金には、「基礎」と「厚生」の2つがあります。

  1. 基礎:1級と2級
  2. 厚生:1級、2級、3級

このように、基礎と厚生が組み合わさって、2階建ての仕組み(3級は厚生年金のみ)になっています。

もらえる金額もこの2階建て構造に応じて異なりますので、順を追って説明していきます。

障害年金の額

重症筋無力症の障害基礎年金額と子の加算

重症筋無力症で、障害基礎年金の1級又は2級に認定されたときの金額を解説していきます。

もし遡及請求できる場合、最大で5年間遡って受け取れます。

障害等級 金額
1級 1,059,125円/年
+子の加算
2級 847,300円/年
+子の加算

受給権を得た後、翌月分から支給されます。

1年の金額を6等分して、偶数月に受け取ることになります。

初回は臨時で奇数もありえますが、以後必ず偶数月に2か月分まとめて受け取る形になります。

※決定が早い場合など、初回のみは(奇数月分の)1か月分支給ということもあります。

子の加算

18歳の年度末までの、子供がいる場合に加算されます。

一般的には高校卒業までということです
子の人数 金額
1人目/2人目 1人につき 243,800円/年
3人目以降 1人につき 81,300円/年

重症筋無力症 の障害厚生年金額と配偶者加給年金

重症筋無力症で、障害厚生年金1級又は2級に認定された場合、障害基礎年金に加えて厚生年金が加算されます。

3級の場合は、障害厚生年金のみが支給されます。

障害厚生年金の金額は、給与や勤めていた期間(年齢)に比例するため、人によりまったく違います。

例えば、給与が30万円の方と45万円の方では、受給金額に1.5倍の差が生じます。

障害厚生年金 金額
1級 報酬比例額加算×1.25
+ 配偶者加給年金
2級 報酬比例額加算×1.0
+ 配偶者加給年金
3級 635,500円/年 金額は一律

配偶者加給年金

重症筋無力症で1級又は2級に認定され、生計維持関係にある65歳未満の配偶者がいる場合、配偶者加給年金が支給されます(配偶者の年収が850万円未満)。

よくご質問を受けますが、奥様が障害厚生年金2級以上を受給した場合、どうなるでしょうか。

その場合、配偶者である夫についても加給年金が支給されます。

※配偶者自身が20年以上の加入期間の老齢厚生年金や、障害年金を受給していないこと(受給するまではもらえます)。

障害等級 金額
1級・2級
(3級はなし)
243,800円/年

年金生活者支援給付金

重症筋無力症の障害年金は、年金生活者支援給付金という手当も加算されます。

年金生活者支援給付金は基礎も厚生も変わらず2級以上であれば支給されます。

金額は毎年変動します。

等級 金額
1級 7,025円/月
2級 5,620円/月

重症筋無力症で受け取れる年金額の目安

生涯を通じた給与とボーナスの平均(例:生涯をならした平均給与500万円)を基にした、おおよその受給額です。

あくまで目安としてご参考ください(令和8年度水準)。

ケース 年収モデル 等級 年金の種類 受給額 備考
① 自営業・主婦など(国民年金のみ) 2級 障害基礎年金 847,300円/年(69,308円/月) 定額、収入に関係なし
② 自営業・主婦など 1級 障害基礎年金 1,059,125円/年(86,635円/月) 2級の1.25倍
③ 会社員・平均年収300万円 300万円 3級 障害厚生年金 635,500円/年(51,983円/月) 最低保障額(年収に関係なく)
④ 会社員・平均年収300万円 300万円 2級 障害基礎年金+障害厚生年金 約1,440,000〜1,560,000円/年(120,000〜130,000円/月) 基礎年金+報酬比例約5〜6万円
⑤ 会社員・平均年収500万円 500万円 2級 障害基礎年金+障害厚生年金 約1,920,000〜2,040,000円/年(160,000〜170,000円/月) 基礎年金+報酬比例約10万円
⑥ 会社員・平均年収500万円 500万円 1級 障害基礎年金+障害厚生年金 約2,400,000〜2,520,000円/年(200,000〜210,000円/月) 2級の1.25倍

重症筋無力症の時効と遡及請求

残念ながら重症筋無力症の障害年金には時効があります。

申請しなければ、過去のものは最大5年間で消滅してしまいます。

もし遡って請求できる場合、最大で5年間遡って受け取れます。

これを遡及請求といいます。

以上、重症筋無力症でもらえる年金額の詳細は、 障害年金の金額はいくら?【2026年(令和8年)】1級・2級・3級の目安 で詳しく解説しています。

重症筋無力症の障害年金受給例

重症筋無力症の障害年金の受給例

 

いろいろなケースがございますが、実際に受給した例は参考になると思います。

障害厚生年金3級(遡及請求)-340万円

    認定 障害厚生年金3級 遡及請求3年
    相談者 50代男性 埼玉県幸手市
    傷病 重症筋無力症
    金額 約100万円 遡及金額340万円

    遡及請求

    入院中にお問い合わせをいただき、その後病室で面談し、請求代行のご依頼を受けました。

    相談者は胸腺腫を伴う重症筋無力症のため、現在は仕事を休職し、入院治療を受けています。

    重症筋無力症に関する診断書は2種類「肢体の障害」と「その他の障害」が必要です。

    それぞれ、認定日と現在の状況について診断書を作成していただくよう、入院中の病院に依頼しました。

    実は当初、病院からは「肢体の障害」の診断書のみが提出されました。

    しかし、内容が予想以上に軽かったため、「その他の障害」の診断書も追加で依頼しました。

    その後、厚生年金の請求を行い92日で決定。

    結果、認定日と現在の両方において、重症筋無力症に基づき障害厚生年金3級の認定を受けました。

    しかし、認定日の認定については納得していますが、現在の認定に関しては、額改定請求を検討しています。

    障害共済年金2級(遡及請求)-920万円

    認定 障害共済年金2級 遡及請求5年
    相談者 40代女性 神奈川県大和市
    傷病 重症筋無力症
    金額 約170万円 遡及金額約920万円

    共済年金に加入していた期間に初診日があったケースです。

    ご相談者は、重症筋無力症の影響で肢体、嚥下、眼、呼吸器などに症状が現れていました。

    最初にご相談を受けた際、年金の申請を迷われていたようですが、ご依頼をいただきました。

    初診は平成18年頃にさかのぼります。

    いろいろとお話をお伺いした結果、今回は肢体と嚥下に関する診断書を提出することにしました。

    これは、重症筋無力症の争点を整理し、確実に伝えるためです。

    診断書は肢体、嚥下機能、眼、呼吸器など4種類提出することも可能です。

    しかし、障害が軽く、併合しても等級に影響がない場合は、重要な診断書だけを提出する方が効果的です。

    診断書の作成には費用がかかりますし、複数の診断書を提出すると、争点がぼやけてしまうリスクもあります。

    時には、すべての症状を伝えたいと希望される相談者もいらっしゃいます。

    そのお気持ちは理解できますが、争点を絞ることで、よりわかりやすく、伝わりやすくなります。

    最終的に、認定日と現症の診断書を提出し、重症筋無力症により障害共済年金2級(5年遡及)の認定。

    正直、重症筋無力症の認定日における診断書で2級に達するのは難しいと思っていたので、これは嬉しい誤算でした。

    障害年金を受給できる条件

    重症筋無力症の障害年金を受給できる条件

    重症筋無力症による障害年金の障害年金を受給できる条件を得るためには、以下の3つの要件を満たす必要があります。

    1. 初診日~いつお医者さんに行ったか
    2. 保険料納付要件~保険料は納めていたか
    3. 認定基準

    初診日と保険料納付要件を満たしたうえで、障害認定日に「重症筋無力症の認定基準に該当」すれば、受給できます。

    初診日の特定について

    重症筋無力症で障害年金 申請するために大切なこと!

    重症筋無力症は初診日を特定することが困難なことが多くあります。

    原因が不明で、複数の医療機関を受診することが一般的です。

    多くの方が最初に整形外科や内科を訪れることが多いでしょう。

    通常、重症筋無力症を自分で最初から疑うことは非常に稀であり、周囲に同じ症状を持つ方がいない限り、多くの人はまず他の病気を考えがちです。

    しかし、障害年金は、最初にかかった医療機関が(内科や他の科でも)、「初診の病院」となるのが原則です。

    重症筋無力症と確定診断されなくても、最初に受診した病院が初診となります。

    認定基準

    重症筋無力症で障害年金 認定基準とは?

    大切なことは重症筋無力症が障害年金の認定基準に該当するかどうかを、十分に理解することです。

    重症筋無力症の認定基準は次のようになります(一部抜粋掲載)。

    日本年金機構国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第7節 肢体の障害 第4 肢体の機能の障害をわかりやすく加筆修正。

    ここでは、重症筋無力症の肢体機能障害の認定基準を示します。

    申請する際、嚥下機能や眼・呼吸器など様々な認定基準の確認が必要です。

    等 級 重症筋無力症の状態
    1級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
    2級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、制限を加えることを必要とする程度のもの
    3級 身体の機能に労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの

    (注)重症筋無力症の状態が両上肢、一上肢、両下肢、一下肢、体幹及び脊柱の範囲内に限られている場合には、それぞれの認定基準と認定要領による。

    なお、重症筋無力症が上肢及び下肢の広範囲にわたり、上肢と下肢の状態が相違する場合、重い方の肢で判断し、認定すること。

    重症筋無力症で申請するにはいろいろと複雑な点もあり、女性社労士が初回無料相談中です。メールやお電話で問合せ下さい。

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