「脊柱管狭窄症で障害年金を受給した例を知りたい。」
「今から障害年金を申請するが、もらえる金額や認定基準を知りたい。」
そのようなご相談に向けて解説致します。
はじめまして。
社会保険労務士の但田美奈子(ただみなこ)と申します。
東京日本橋にて、12年以上(累計約3,500件)「脊柱管狭窄症など障害年金申請のサポート」に携わってまいりました。
脊柱管狭窄症で障害年金の申請を忘れていませんか?
受給例や金額、認定基準を専門の女性社労士が解説!

受給するのは難しいのでは?との声も多く寄せられています。具体的にどうすれば、脊柱管狭窄症で障害年金を受給できるのでしょうか?
以下の順でお話します。
- 受給事例
- もらえる金額
- 受給資格(認定基準)
頸部脊柱管狭窄症で障害厚生年金の2級
認定 | 障害厚生年金2級 |
相談者 | 男性 埼玉県川越市 |
傷病 | 頸部脊柱管狭窄症 |
受給額 | 受給額約120万円 |
左半身(特に左手)に痺れを感じるようになり、次第に悪化。
その後右手にも力が入らなくなり、首を動かすことも困難になり受診。
当初は仕事の疲れだと言われ、痛み止めを処方されていたのみ。
その後大学病院で、すぐに手術が必要と診断されたとのこと。
手術後も症状は改善せず、握力は左右共一桁台に。
お子さんを抱っこすることもできません。
初診日は厚生年金加入時なので、障害厚生年金の請求(肢体疾患)。
認定日の診断書が取得できる状況だったのですが、ご本人の希望もありあえて事後重症での請求となりました。
理由は「そちらの病院さんとどうしても合わなかった」というです。
こういうこともありえます。

申請から83日、無事厚生年金2級に認定されました。

脊柱管狭窄症で障害年金の金額はいくら
脊柱管狭窄症の障害基礎年金額
脊柱管狭窄症で障害年金が認定され、もらえる金額は障害基礎年金か障害厚生年金かで異なります。
もし遡及請求できる場合、最大で5年間遡って受け取れます。
もちろん全員が該当するわけではないのですが、まだ障害年金を請求していないとき、最大5年分遡ることができるのです。これを遡及請求(そきゅうせいきゅう)といいます。
障害等級 | 金額 |
障害基礎年金
1級 |
993,750円/年
+子の加算 |
障害基礎年金
2級 |
795,000円/年
+子の加算 |
受給権を得た後、翌月分から支給されます。
この金額を6等分して偶数月に受け取ります。
※決定が早い場合など、初回のみは(奇数月分の)1か月分支給ということもあります。
子の加算
18歳の年度末までの、子供がいる場合に加算されます。

一般的には高校卒業までということです
子の人数 | 金額 |
1人目
2人目 |
1人につき 228,700円 |
3人目以降 | 1人につき 76,200円 |
脊柱管狭窄症の障害厚生年金額
脊柱管狭窄症で障害年金1級、2級に認定された場合、障害基礎年金に厚生年金が加算されます。
3級は厚生年金しかありません。
障害厚生年金の金額は、給与や厚生年金を納めていた期間(年齢)に比例するため、人により金額はまったく違います(給与30万円と45万円で1.5倍違います)。
障害基礎年金
1級 |
報酬比例額加算×1.25
+配偶者加給年金 |
障害基礎年金
2級 |
報酬比例額加算×1.0
+配偶者加給年金 |
障害厚生年金
3級 |
596,300円
金額は一律 |
配偶者加給年金
発達障害で1級又は2級に認定され、生計維持関係にある65歳未満の配偶者がいるとき、配偶者加給年金が支給されます(配偶者の年収が850万円未満)。
よくご質問を受けますが、奥様が障害厚生年金2級以上を受給した場合、配偶者である夫についても加給年金が支給されます。
※配偶者自身が20年以上の加入期間の老齢厚生年金や、障害年金を受給していないこと(受給するまではもらえます)。
障害等級 | 金額 |
1級・2級
(3級はなし) |
228,700円 |
年金生活者支援給付金
脊柱管狭窄症の障害年金は、年金生活者支援給付金という手当も加算されます。
障害年金を受給した際「年金生活者支援給付金」が加算して支給されるようになりました。
年金生活者支援給付金は基礎年金も厚生年金も変わらず2級以上であれば支給されます。
金額は毎年変動します。
2級 | 月5,140円 |
1級 | 月6,425円 |
以上、もらえる金額には年収などにより、いろいろと例外もあります。
障害年金の受給が無事決まった後、金額はいくらもらえるのでしょうか?
受給資格
脊柱管狭窄症による障害年金の受給資格を得るためには、以下の3つが大切になります。
初診日と保険料納付要件
- 初診日
- 保険料納付要件
- 認定基準
初診日と保険料納付要件まとめ。
障害年金をもらうために大切な3つの要件(初診日・保険料納付・認定基準)
認定基準
脊柱管狭窄症の受給資格(認定基準)は、肢体の部位により異なります。
肢体疾患の後遺症で、障害年金の対象になる傷病と認定基準を解説!
第1 上肢の障害 1 認定基準 上肢の障害については、次のとおりである。
引用元:日本年金機構 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第1 上肢の障害
第2 下肢の障害 1 認定基準 下肢の障害については、次のとおりである。
引用元:日本年金機構 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第2 下肢の障害
第3 体幹・脊柱の機能の障害 1 認定基準 体幹・脊柱の機能の障害については、次のとおりである。
引用元:日本年金機構 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第3 体幹・脊柱の機能の障害
第4 肢体の機能の障害 1 認定基準 肢体の機能の障害については、次のとおりである。
引用元: 日本年金機構国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第4 肢体の機能の障害