
パーキンソン病で障害年金はもらえる?
結論から申し上げますと、パーキンソン病でも障害年金を受給できる可能性があります。
ただし、パーキンソン病と診断されたという病名だけで決まるのではありません。薬の効果、症状の進行、日常生活や就労への支障、診断書の内容を総合的に見て判断されます。
- 初診日の確認
- 保険料納付要件
- 認定基準と日常生活・就労状況
この3点が重要で、同じパーキンソン病でも受給できる方とできない方に分かれます。
「パーキンソン病で障害年金は難しいと聞いたが、私はもらえるのか?」
「実際に受給した例を知りたい」
「もらえる金額はどのくらいだろう」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
パーキンソン病は進行性の病気であり、症状の状態や薬の効き方によって生活への影響が大きく変わります。
この記事では、パーキンソン病で障害年金を検討する際のポイント、受給例、金額の目安、受給資格、認定基準を解説します。
このページでわかること
- パーキンソン病で障害年金が難しいと言われる理由
- 実際の障害年金受給例
- 障害年金でもらえる金額の目安
- 初診日・保険料納付要件・認定基準のポイント
- 働きながら受給できる可能性
執筆者紹介|障害年金専門社労士 但田美奈子
はじめまして。
当事務所で障害年金の申請サポートを担当しております、但田美奈子です。
経験15年以上/累計相談件数4,193件(令和8年6月末現在)/受給率97.8%。
パーキンソン病をはじめ、さまざまな傷病のご相談に対応してまいりました。
パーキンソン病で障害年金は難しいのか

パーキンソン病は厚生労働省の指定難病ですが、診断されたからといって、直ちに障害年金の対象になるわけではありません。
特に、薬で症状が管理できている時期は、障害年金の対象になりにくいことがあります。
一方で、症状が進行し、ウェアリング・オフ、ジスキネジア、歩行障害、転倒、手足の震え、動作緩慢などにより、日常生活や仕事に大きな支障が出ている場合は、障害年金を受給できる可能性があります。
つまり、パーキンソン病で障害年金を検討する際は、病名だけではなく、症状の程度、薬の効果、生活や就労への影響を具体的に整理することが大切です。
パーキンソン病の障害年金受給例

実際にパーキンソン病で障害年金を受給した例をご紹介します。
パーキンソン病で障害基礎年金1級|年額約100万円
| 認定 | 障害基礎年金1級 事後重症請求 |
| 相談者 | 女性 東京都江東区 |
| 傷病 | パーキンソン病 |
| 金額 | 年額約100万円 |

30代前半で発症し、右手に力が入らない、物を落とす、ドアノブを回せない、右手が小刻みに震えるなどの症状から受診し、パーキンソン病と診断されました。
投薬治療を続けても症状は進行し、相談時にはジスキネジア、転倒、手足の震え、ウェアリング・オフ時の動作困難などがありました。
事務の仕事も続けることが難しくなり、会社を休職。初診日が国民年金加入中であったため、障害基礎年金の事後重症請求を行い、1級に認定されました。
パーキンソン病で障害共済年金3級|遡及請求
| 認定 | 障害共済年金3級 遡及請求5年 |
| 相談者 | 60代男性 千葉県浦安市 |
| 傷病 | パーキンソン病 |
| 金額 | 年額約100万円 遡及請求分あり |

国家公務員として長年勤務され、定年退職後にご相談いただいたケースです。16年前からパーキンソン病と診断され治療を受けていました。
右手の動きにくさ、文字の書きにくさ、呂律の回りにくさから始まり、徐々に症状が進行。震え、前傾姿勢、ウェアリング・オフ、行動制御障害などがありました。
診断書が複数必要となる難しい請求でしたが、認定日と現在の診断書を整え、共済年金3級に認定されました。その後、病状の進行により額改定請求も検討することになりました。
パーキンソン病で障害年金の金額はいくら?

パーキンソン病で障害年金が受給できた場合、等級や年金制度によって金額が変わります。
障害年金には、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。
- 障害基礎年金:1級・2級
- 障害厚生年金:1級・2級・3級
3級は障害厚生年金のみです。初診日に加入していた年金制度によって、受け取れる年金の種類が変わります。

障害基礎年金の金額
| 障害等級 | 金額 |
| 1級 | 1,059,125円/年 + 子の加算 |
| 2級 | 847,300円/年 + 子の加算 |
18歳の年度末までの子がいる場合、子の加算がつくことがあります。
障害厚生年金の金額
| 障害厚生年金 | 金額 |
| 1級 | 報酬比例額×1.25 + 配偶者加給年金 |
| 2級 | 報酬比例額 + 配偶者加給年金 |
| 3級 | 635,500円/年(最低保障額) |
障害厚生年金の金額は、給与や加入期間によって変わります。厚生年金期間が300月未満の場合は、原則として300月とみなして計算されます。
以上、障害年金でもらえる金額の詳細は、障害年金はいくらもらえる?【2026年(令和8年度)】で詳しく解説しています。
受給されたお客様の声
パーキンソン病は進行性の病気であり、薬が効いている時間帯と効きにくい時間帯で状態が大きく変わることがあります。
「今の状態で請求してよいのか」「働いていると難しいのか」「診断書にどこまで書いてもらえばよいのか」など、申請前に悩まれる方も少なくありません。
当事務所では、症状の経過、薬の効き方、日常生活や就労状況を整理しながら、障害年金の申請をサポートしています。
障害年金を受給できる条件

パーキンソン病で障害年金を申請するためには、次の3つの要件が重要です。
初診日と保険料納付要件を満たしたうえで、障害認定日にパーキンソン病の認定基準に該当すれば、障害年金を受給できる可能性があります。
認定基準

パーキンソン病の障害年金では、日常生活や就労にどの程度の制限があるかが重要です。
ここでは、肢体機能障害の認定基準を中心に説明します。
| 等級 | パーキンソン病の状態 |
| 1級 | 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状があり、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの |
| 2級 | 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状があり、日常生活が著しい制限を受けるか、著しい制限を加えることを必要とする程度のもの |
| 3級 | 身体の機能に、労働が制限を受けるか、労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの |
パーキンソン病では、上肢・下肢・体幹の状態、歩行、姿勢保持、手指動作、薬の効果、ウェアリング・オフの有無などを総合的に確認します。
症状が日によって変動する場合は、良いときだけではなく、悪いときの状態も具体的に伝えることが大切です。
働きながらパーキンソン病で障害年金を受給できる?
働いているだけで、パーキンソン病の障害年金が必ず不支給になるわけではありません。
ただし、就労状況は審査で重要な事情の一つになります。
仕事をしている場合でも、勤務時間の短縮、休職、配置転換、欠勤、周囲の援助、薬が切れた時間帯の支障などがある場合は、その実態を診断書や申立書で具体的に伝えることが重要です。
よくあるご質問
パーキンソン病と診断されたら必ず障害年金をもらえますか?
必ずではありません。病名だけで判断されるのではなく、初診日、保険料納付要件、認定基準に該当するかどうかを確認する必要があります。
薬が効いている場合でも障害年金の対象になりますか?
薬で症状が十分に管理でき、日常生活や仕事への制限が少ない場合は難しいことがあります。一方で、薬の効果が切れる時間帯や副作用により生活に大きな支障がある場合は、申請を検討できる可能性があります。
パーキンソン病で障害厚生年金3級になることはありますか?
初診日が厚生年金加入中にあり、労働に著しい制限がある場合は、障害厚生年金3級に該当する可能性があります。
働いているとパーキンソン病で障害年金は受けられませんか?
働いているだけで受給できないわけではありません。ただし、仕事内容、勤務時間、欠勤や休職、周囲の援助の有無など、実際の就労状況が重要になります。
パーキンソン病で遡及請求はできますか?
障害認定日当時の診断書や医療記録が取得でき、当時から認定基準に該当していたと判断される場合は、遡及請求ができる可能性があります。
パーキンソン病で障害年金を検討中の方へ
パーキンソン病の障害年金では、初診日、保険料納付要件、薬の効果、症状の進行、日常生活や就労への支障、診断書の内容が重要になります。
特に、パーキンソン病は病名だけで判断されるのではなく、症状が生活や仕事にどの程度影響しているかを正確に伝えることが大切です。
「自分は対象になるのか」「薬が効いていると難しいのか」「働いていても請求できるのか」など、判断に迷う方も多いと思います。
パーキンソン病で障害年金を検討されている方は、まずはお気軽にご相談ください。
